ひと昔前は経理や税理士の必須アイテムとされていた電卓ですが、最近は見かけなくなりました。
パソコンに置き換わったので
かつては税理士の必須の道具であった電卓。
年配の税理士さん(その人だけかもしれませんが…)は、「税理士業は紙と鉛筆、電卓があれば、どこでも出来る」とおっしゃっていました。
ずいぶん昔の話だなぁと思いますが、私がこの業界に入った頃はまだパソコンがガッツリ普及しているわけでもなかったので、そうだったのかもしれません。
近年の税理士業はパソコンに置き換わっているので、紙に書いてある数字を電卓で集計して…ということは少なくなったと思います。
実務には必要ないのでは?
私が以前勤務していた事務所では、電卓はほぼ必須アイテムと化してました。書類を作っても、電卓で確認をするというような意味のない行為をしていましたので。
確かに、作成した書類の数字を合わせるのは楽しいものです。キッチリ数字が合えば「ああ仕事してる」って感じになります。
ただ、電卓での確認が必要かといえばいらないでしょう。
Excelなどで算式を作っておいて、数字を入れたら結果が出るという仕組みづくりに時間を割いた方がミスは少ないと思います。
仕組みづくりはなかなか難しく、そこらへんが経理の難しいところでもあるのですが…
税理士受験生には必須アイテムだが
税理士受験生には必須アイテムであることは間違いないでしょう。
中には、電卓の打ち方にまでこだわって、右手でペンを持ち、左手で電卓を叩く練習をしている強者もいます。
個人的にはあまり意味がないと思いますが。
実務では電卓を使わないわけだし、いくら電卓を早く打てたところで速さの差なんて所詮大したことはないですから。
正確に打てればそれで良いです。
税理士試験も実務も電卓早打ち競争ではないので。
技術を磨くより仕組みを理解する
電卓がパソコンに置き換わり、電卓を打つスピードは必要なくなりました。
電卓を早く正確に打てるという技術は、時代とともに必要なくなったわけです。
職人さんや芸術家が長い年月をかけて研鑽してきた技術は別に、経理や会計の現場で用いられる技術などは技術というほどのものでもありません。
もしかしたら、パソコンも今後使われなくなる可能性もあります。
電卓の早打ちという技術よりも、会計や経理がどういった仕組みで成り立っているのかを理解するれば、パソコンに置き換わるものが出てきても十分対応できます。
その仕組を理解できている人は本当に少ないです。
電卓を早く打つよりも、仕組みを完全に理解して判断のスピードを上げるほうが仕事(試験)は早いし正確ですので。