起業すると給料日が、「給料をもらえる日」から「給料を支払わなくてはならない日」に変わるわけですが、払いが苦しい場合もあり、その場合に給料日を変更することがあります。
常識的に考えて給料が遅配するというのもダメですし、給料日を合理的な理由なしに変えるというのも望ましいものではありません。
給料は支払わなければならないが
給料は月に一度必ず払わなければなりませんが、資金繰りの都合で支払いが厳しくなるときがあります。(海外のサッカーチームでは給料の支払いが日常茶飯事だとか言われていますが、日本ではそういった事はありえません)
もちろん、それに備えて会社は現預金をある程度分厚く持っていなければならないのですが、すべての会社が現預金(いわゆるキャッシュ)を分厚く持っているわけではありません。
給料が払えない、遅配するということになると、(手持ちのキャッシュを使い果たしているということですから)一気に信用問題だけでなく従業員のモチベーションも下がりますから、そのような事態は避けたいところです。
給料日を変える
給料が払えないような状況に陥ること自体が、その会社あるいは経営者の資質に疑問符がつくのですが、
やむを得ずそのような事態に至ったとして、給料日を変更するなどの手を打つこともあります。
日銭の入る商売であれば、支払日を5日伸ばせば、5日分の売上金が貯まりますから、それで支払いがなんとかなることも。
泥縄式といえばそれまでですが、資金繰りに窮した会社は支払日を延ばすということをやりがちです。
すべての給料日変更がダメというわけではなく、合理的な理由があればいいのですが、合理的な理由がなければ資金繰りの都合ということですから、望ましいものではありません。
(支払)日を変えるのは約束違反では?
給与の支払日や経費などの支払日を先延ばしにするなど、支払日を変更するのは、そもそも約束違反でもあります。
給与やそれ以外の支払いもそうですが、決められた日に決められた金額を払うのが当然であって、勝手に日を変えたり、分割にしたり、というのでは、相手が困ります。
給与の支払日の変更は、資金繰りに窮した以外にも合理的な理由で変更することもありますから、それだけでダメな会社だと断じることはできませんが、経費などの支払いも延び延びになっているなどもあれば、高い確率でダメな会社でしょう。