複合仕訳って何?簿記初心者がつまずく理由と覚え方を解説

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「簿記の勉強を始めたけど、複合仕訳でつまずいてしまった…」そんな方は多いのではないでしょうか。仕訳の基本は借方・貸方の対応ですが、複数の勘定科目が関わる「複合仕訳」は、初心者にとって大きな壁になりがちです。本記事では、複合仕訳とは何か、どんな時に使うのか、そして単一仕訳との違いをわかりやすく解説します。

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複合仕訳とは?初心者がつまづく理由

簿記の知識の無い方が会計ソフトを使って日々の取引を管理しようと思うと、複合仕訳でつまづくのではないでしょうか。

複合仕訳とは、3つ以上の勘定科目を使って記録する仕訳のことです。

単純に1対1対応でないので複雑さが増し、簿記知識のない人は分かりづらいポイントです。

単一仕訳との違いを理解しよう

一般的な会計ソフトでは、預金出納帳や現金出納帳から入力しますが、これらから入力できる取引は勘定科目が2つの場合に限定されます。

そして、出納帳から入力している場合には、入金か出金かのいずれかが現金or預金なので、実質的には相手の勘定科目を考えるだけです。

代表的なものは、「消耗品100円を現金で購入した」

この場合、

 消耗品費 100 / 現金 100

という仕訳をきることになりますが、現金出納帳から入力する際には、相手の勘定科目である「消耗品費」さえ決めれば、あとは出金の側に金額を入力すれば良いのです。

上記のように、費用の内容と出金の内容が1対1で対応しているときには出納帳から入力が出来るのですが、費用の内容と出金の内容あるいは入金と収入の内容が1対1で対応しないときには、出納帳の入力が出来ません。

複合仕訳の基本ルールと考え方

複合仕訳の例はいくつかしかありませんが、給料や税理士報酬など必ず出てくるものなので、その重要性は高いです。

ここでは、単純化のため簡単な仕訳例にしておきます。

「消耗品100円と切手100円を現金で購入した」場合は、

  消耗品費 100 / 現金 200
  通信費  100 /

となります。

ただし、会計ソフトなどによっては、これを2つに分けて 

   消耗品費 100 /現金 100

   通信費  100 /現金 100

と単一仕訳に分けることもあります。
しかしながら、領収書が一つであるなら複合仕訳で記録したほうが取引の全体像がわかりやすく検証可能性も高いので、複合仕訳のほうが無難でしょう。

複合仕訳を覚えると帳簿管理が格段に楽になる

「複合仕訳」を理解しておくことで、帳簿の精度が上がるだけでなく、業務の効率化にもつながります。初心者のうちは面倒に感じるかもしれませんが、実務では避けて通れない知識ですので、早めに慣れておくと後が楽になります。