確定申告:事業主貸と事業主借って?

個人事業特有の科目として事業主貸と事業主借がありますが、けっこう意味分かって使ってる人って少ないです。

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困った時は勘定科目逆引辞典だか…

勘定科目が何か分からなくて困った時は勘定科目逆引辞典ですが、個人事業特有の科目である「事業主貸」「事業主借」って記載されてないんですよね。ほとんどの科目は載ってるので、経理担当者で科目に不慣れって時は重宝するんですけどね。

 

今はネットで科目を調べることも出来ますが、勘定科目逆引辞典の方がキーワードで調べられたり証憑例(レシートなどの経理処理をする際の元になる資料のこと)が記載されているので分かりやすいです。

 

本題の事業主勘定は?

事業主貸・事業主借を理解するには個人事業についての特有の話を理解しなければいけません。

 

個人事業の場合に経理処理をするにあたって注意すべきポイントはいくつかありますが、最も大きなポイントは「プライベート」な支出を経費としてはいけないということです。

 

事業に関わる支出は勿論経費となりますが、事業に関係のない支出を経費とするのは認められていません。

 

ところが、会計ソフトなどの入力に際して預金通帳などにはプライベートと事業に関わる支出が混在しています。プライベートな支出な収入を入力しないと預金通帳の残高を合わせることが出来ないので、入力する他無いのですがその際にプライベートのかかわるお金の出入りの辻褄を合わせるのが事業主勘定です。

 

事業主貸→事業からプライベートな自分に金を貸した

事業をしている自分とプライベートな自分を分けて考えたときに、事業からプライベートに金を貸してプライベートな支出をした場合には「事業主貸」、プライベートな金を事業に回したのなら「事業主借」となります。

 

あと、預金利息などは「事業主借」と処理するのが正しいです。(預金利息は利子所得で、会計ソフトで入力する事業所得と所得の区分がちがうため)

 

また、事業主貸と事業主借は厳密には使い分けた方がいいのですが、分からなければごっちゃにしていても問題ありません。最終的に事業主貸も事業主借も通算して元入金に放り込みますので。