社会保険料は税金ではありません。ただ、自治体などによっては「税」と呼んだりすることもあるようですが。
社会保険料とは
病院にかかったときに負担額を補助してくれる健康保険、働けなくなった老後に受ける年金の厚生年金、勤務中に怪我などをしたときの補償である労災保険、職を失ったときに当面の生活費を補助する雇用保険。
これらを総称して社会保険といい、特に狭い意味では健康保険と厚生年金を合わせて「社会保険」、労災保険と雇用保険を合わせて「労働保険」といいます。
日本では「国民皆保険」制度が導入されており、国民はいずれかの健康保険制度・年金制度に加入せねばならないこととされています。
健康保険であれば、会社が加入している保険組合の健康保険に加入する人もいれば、自営業などは自治体が運営する健康保険に加入するというように。
社会保険料は給料から天引き
会社勤めの場合には、従業員に支払う給料から所得税などと一緒に社会保険料も天引きすることとなっています。
各個人が支払う形にすると、事務コストがかさむためですが、社会保険料は会社も約半分を負担する(従業員負担分とほぼ同額)ため、従業員の給料から天引きしたものと会社負担のものを合わせて、翌月末に支払います。
所得税(源泉所得税)と同じように給料から天引きされるので、「税」と同じように思われるのかも知れませんが、根拠が「税法」ではないので「税」ではありません。
税ではないが負担は極めて重い
税ではないのですが、半強制的に徴収されるうえ、負担が極めて重いため、資金繰りを考えるうえでは大きな問題になります。
いわゆる「税」よりも負担は重いですし、今後もこの傾向は続いていくでしょう。(我々の親の世代の頃に比べても格段に負担は増えてますので…)
ただ、税のように「節税」を上手くできるというものでもないため、社会保険料を払わないで済むように上手くコントロールするには、人を雇わなくても持続できるようなビジネルモデルに転換していくのが望ましいでしょう。
税のほうが、節税などができる余地があるぶんだけまだマシかなと思わなくもないです…
あと、税金ではないので、社会保険料関係の取扱を税理士に頼もうとしてもでだめです。良い税理士であれば、仕組みなどはしっかり勉強しているので、アドバイスはしてくれるでしょうが。
そして、社会保険は節税が効きませんから、社会保険労務士にそういったことを期待するのもやめておいたほうがいいでしょう。そうであるならば、無駄な出費となるので。