そもそも、中古の資産を欲しいのか?という根本的な問題がありますが(笑)、その部分をクリアできれば多少節税につながると言う話です。
減価償却の仕組み
通常、固定資産(事業で利用するために長期間利用する資産)は全額を購入したときの経費と出来ません。その資産が生み出す収益と対応させるという考え方のもと、その資産が使える期間(耐用年数といいます)にわたって、費用として配分していきます。
耐用年数は、法律で決まっています。耐用年数を決めておかないと、税金などを計算するときに、不公平になるからです。
中古資産の耐用年数は短い
なぜ中古資産で節税になるのかといいますと、中古資産の耐用年数(→経費に出来る期間)が、新品の固定資産よりも短いからです。中古資産の耐用年数は、一般的には次の算式で見積もります。
新品の耐用年数−経過年数+経過年数×20%
(経過年数のすべてを経過している場合 経過年数×20%)
例えば、新品での耐用年数が6年の資産を5年落ちで購入した場合は
6年−5年+5年×20%=2年 となります。
耐用年数が短くなりますので、1年当たりの費用(減価償却費)が大きくなり、利益が小さくなるので、利益に対してかかる法人税は少し減ります。つまり節税になるというわけです。
注意点
数年前に、中古のベンツを買って節税しましょうって話が流行りました。中古のベンツなどのように、年数を経てもある程度の価値が維持される資産であれば中古資産の利用も有効です。
ただし、ベンツなどの人気のある固定資産は、いま注文をして明日納品してくれるとは限りません。当期の費用とするための条件として、当期に事業供用(事業に使い始めた)しなければなりませんので、納品が間に合わなければ意味がありません。
また、固定資産は収益を生み出すかどうかの観点から購入を検討すべきものですので、節税目的の場合は固定資産の収益性を考慮したほうがいいでしょう。それらの条件をクリアできれば、実行するのもよいでしょう。