土地の値段は一物四価

 普通はモノの値段は、一つのものについて一個のはずなんですが、土地については4つも値段があります。

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 普通、モノの値段は一個のものについて一つの値段がつきます。ところが、土地については4つも値段があります。

 

実勢価格

 実際に土地が売買される際の価格です。不動産屋さん等が掲示する値段なのですが、売り手や買い手の思惑によって上下することもあります。世間一般で言うところの「時価」と呼ばれるものです。

 

公示価格

 国土交通省が毎年1月1日現在の価格を公示します、その公示される価格のことです。不動産鑑定士等が鑑定評価をして価格を決定します。

 

路線価

 国税庁が示す土地の値段で、相続税や贈与税の計算の元になる価格です。道路に値段を付けて(路線価)、その値段に地積を乗じて算出します。(税金計算の元になるという性格上、公示価格より高いと色々と問題もあるので、)公示価格の約80%程度の値段になるようです。

 

固定資産税評価額

 市町村が固定資産税等を計算する際の元になる価格です。3年に一度価格決定がされます。路線価と同じく、税金計算の元になる価格ですので、その性格上、公示価格を上回るとマズいので、公示価格の70%程度になるようです。

 

相続税や贈与税を計算する際に、土地の値段が実勢価格とか入りしているなと感じられることがあるかもしれませんが、実は税金計算に使っている値段自体が違っているんですね。