法律で定められた福利厚生に関わる支出を会社がした場合には、法定福利費という科目で処理します。
法律で定められた福利厚生
健康保険・厚生年金保険・介護保険・雇用保険などの会社負担分や、労災保険などを支払った場合には、法律で定められた福利厚生に関わる支出なので「法定福利費」で処理します。
経営者が数値を分析する場合に人件費がいくらかかっているのかを見るには、役員報酬・給料手当・雑給・賞与に「法定福利費」までを含めて「人件費」とする場合もあります。(福利厚生費を加える会社もあるようです。)
意外と大きい社会保険負担
健康保険・厚生年金保険・介護保険・雇用保険などは、一定割合が会社負担となります。これらの社会保険料の負担は意外と大きいので注意が必要です。
従業員は、給料を手取りで多い少ないの判断をします。
一方、会社は総額で考えていきます。従業員一人を雇うと、給料・賞与のみならず社会保険料などの法定福利費や通勤交通費、福利厚生費なども発生します。
ですから、人を雇う際には給料だけでなく法定福利費やその他諸々の支出がどのくらいあるのかを試算して慎重に決めなければなりません。専門家に相談するのもいいでしょう。
社会保険料の支払が遅れた
税金を納めるのが遅れると、「延滞税」などという遅れたことに対するペナルティが科せられます。(最近は取り立てが厳しいです。源泉税も含めて、納付は遅れないようにしましょう。)
社会保険料も支払が遅れるとペナルティがあります。前述の通り、人を雇うと意外と負担が大きいのが社会保険料などの法定福利費です。
資金繰りが苦しくなった会社などは、社会保険料の支払が滞ったりします。
支払が遅れると、社会保険料にも「延滞金」がつきます。ペナルティですね。
税金にかかるペナルティである「延滞税」などは原則的に経費とは認められません。経費として認めてしまうと、罰の意味合いが薄れてしまうからです。
ところが、社会保険料の延滞金は経費として認められます。ちょっとだけトクした気分ですね(笑)(経費にならない罰金関係に、社会保険料の延滞金が含まれていませんので)
ホントウは社会保険料を期日までにキッチリ納めて、延滞金など払わないほうがいいのですが…