従業員やアルバイトなどの出入りが多い商売は、架空人件費の疑いがかけられないように証拠をきちんと揃えておきましょう。
よくある脱税
税金を誤魔化そうとしてよくある手口が、「売上の除外」「仕入の水増し」「架空人件費」です。
このうち、「売上の除外」「仕入の水増し」は売上と仕入の関係から発覚したり、反面調査に入られて見破られたりします。また、反面調査に入られると、取引先にも迷惑がかかってしまうこともあります。
「架空人件費」とは、実際にはいない従業員やアルバイトが、あたかもいるようにして人件費を過大に計上することです。
架空人件費もばれたら大変
当然のことながら、実際にはいない従業員などに対して人件費を支払うのですから、脱税です。架空人件費が発覚すると、ペナルティも科されます。
本来はいないはずの人に、人件費を支払うのですから、どこかで辻褄が合わなくなります。タイムカードの打刻時間、定期券の支給状況、市町村役場の住民税や住民票との整合性など、発覚しそうなところは色々とあります。
架空人件費を疑われないために
このように、税務署は架空人件費をしっかりと調べてきます。脱税をしていないのにも関わらず、書類などに不備があったため疑いをもたれたりしたら面白くありません。
とくに、人の出入りの多い商売などは架空人件費を疑われやすいので、書類などをしっかり整備しておきましょう。
具体的には、給料台帳や出勤簿などの台帳をしっかり整備しておく必要があります。従業員やアルバイトの履歴書やタイムカードも一定期間保存しておくべきでしょう。
また、扶養控除等申告書もしっかり備え付けておきましょう。
源泉所得税の絡みでは、従業員に賄いを提供している場合などには、給与課税されるものが無いかもチェックすべきでしょう。
(参考)食事代と源泉税