試算表だけで分からない時は推移表も必要です

 月々の財産や債務がどのくらい有るのか、収益や費用がどのくらい有るのかを表した書類が試算表です。

月次試算表とは

 月々の財産や債務がどのくらい有るのか、収益や費用がどのくらい有るのかといったことを一覧表で表した書類を月次試算表といいます。

 

(参考)月次試算表の見方 

 

 試算表は事業(会社)の状況を把握するのに大変重要な書類です。また、銀行等から借入する場合に決算から日にちが経っているときは試算表の提出を求められたりすることから、金融機関も試算表を重視していることは明らかです。

 

推移表

 そんな大事な試算表ですが、試算表だけで分かりにくいことも有ります。

 

 大きなトレンドとして収益は増加傾向に有るのか、借入金は減っているのか、もっと大きな観点で言えば事業は拡大しているのかといったことは試算表単体では見づらいことも有ります。

 

 試算表がいくつも(何ヶ月分も)あれば、それらを順番に見比べていけば大まかなトレンドは見て取れます。先程述べたようなことは大体分かりますよね。

 

 しかしながら、試算表を何個も並べて比較するのはなかなか大変です。

 

 そこで、「推移表」と呼ばれる資料が有ります。

 

 推移表とは、そのままなのですが月次試算表のデータを月ごとに並べたものです。直前1年とか2年とかのスパンで月次試算表のデータを並べて表示します。

 

推移表から分かること

 推移表を用いれば、何枚もの試算表を見比べなくとも大まかな事業のトレンドが分かります。大まかなトレンドは推移表からの方が分かりやすいです。

 

 あるいは、月次試算表だけだと分かりにくい見落としがちなことも、月々の推移を見比べることによって様々な発見が有ります。

 

 会計ソフトによっては推移表を作成出来るものも有りますし、場合によっては、Excelにデータをエクスポートして自分で加工して推移表を作ることも可能です。会計事務所によっては推移表を提供しているところも有ります。

 

 すべての事業者に推移表が必要というわけでは有りませんが、月次試算表だけでは見づらい分かりづらいことも推移表が有れば見つけやすくなります。月次試算表の見方になれてきたら、推移表も御覧になってください。