カレー屋のルーが少ない理由を考えてみた

私はカレーライスにおけるカレールーとライスの比率は最低でも5:5が望ましい、6:4ならベストと思ってるのですが、大抵のカレーショップではその比率が逆になっている気がします。

カレールーが足りない

 昼食にカレーライスを食べるって方は多いかと思います。私もカレーを食べることが結構ありますが、カレーライスにおけるカレールーとライスの比率っておかしいと思うんです。

 

 個人的には最低でも、カレールーとライスの比率が5:5でないといけないと思うんですね。だって、ルーが足りないと最後にライスだけを食べるはめになりますから。ルーとライスの比率が5:5が望ましく、もっといえばルーとライスは6:4くらいがベストではなかろうかと。

 

 ところが、世間一般のカレーショップや喫茶店のカレーって大抵ルーが少ない。ルーとライスを比率にすれば、4:6くらいのところが1番多いんじゃないでしょうかね。

 

 ルーが少ないと、ライスにルーをちょっとずつ付けてチマチマと食べるか、あるいは普通に食べ進めていくと最後にはライスだけが残ってしまうので、仕方なくライスだけを食べるか。ライスだけを食べるののわびしいことと言ったら無いですよね。顧客満足度が下がりまくりです(笑)

 

 そこで、なぜ巷のカレーショップではカレールーが少ないのか個人的な見解ではありますが検証してみることとしました。

 

カレールーの原価からの考察

 カレーライスを作るのに必要な原価は一体どのくらいでしょうか?原価というコトバはなかなか難しいので、簡単に材料費のようなものだと考えてください。

 

 一般的にカレーライス(200g)の原価は150円〜200円くらいだと言われています。もちろん、材料にこだわったカレー屋さんならばもう少し高いでしょう。ざっくりと内訳はライスが約50円、ルーが約150円になります。(レトルトのルーを使用すれば、60円程度に抑えられます)

 

 原価率が30%程度だとして、カレーライスの売価が600円〜700円くらいだとすれば、だいたい経験則的にも間違いないところでしょう。

 

 ライス50円に対して、ルーが150円。お店側からすれば、ルーを少なくすればするほど原価を抑えられますからルーが少なくなるという仮説が成り立ちます。まぁ、このくらいは原価を計算しなくても何となく分かりそうなものですが。

 

カレーショップはランチ勝負

 カレーショップの難しいところは、夜の売上があまり大きくないという点だそうです。パスタ屋であればディナータイムには客単価の大きい商品を提供出来ますが、カレーをディナーで食べるってのはなかなか無いのではないでしょうか?

 

 必然的に、カレーショップではお昼の営業すなわちランチタイムで大きく稼がなければならないということになります。私自身も、ランチにカレーを食べることは多いですが、ディナーとしてカレーを食べるってことはありません。

 

 そうすると、ランチの時間で稼がなければならないカレーショップは原価を抑え無ければならないという圧力が他の外食に比べて強いということも想像に難くありません。

 

カレーなんて誰でも作れるし

 私はあまり料理はしないのですが、それでもカレーくらいは作れます。固形のカレールーを入れておけば、それっぽいものは出来ますからね。そうゆう意味では、固形のカレー粉は素晴らしい発明品と言えます。

 

 逆に、カレーを提供するお店からすれば、素人が作るカレーと同じだと売れないわけで、スパイスの配合やら材料やらを工夫するわけですね。そうすると、カレー一杯1,000円みたいなふざけた値段のカレーが出来上がるわけです。ホテルのカレーとかってやたら高いですものね。(いや、美味しいんですけど。カレーに1,000円以上のお金を払うのって何だかもの凄く贅沢な気分なので)

 

 そういった高級なカレーを作ったとしても、ライスの原価は似たり寄ったりなのだから、やはりルーの部分の原価が高くなります。すると、ルーを潤沢に掛けると原価が大きくなり過ぎてしまう。

 

 カレー屋を経営しようとするとネックになるのが、ルーの調達だとはこの辺りからも何となく分かります。小さな規模でやるなら、大きめの鍋で煮込んでってことなのでしょうが、それでも重労働です。

 

 多店舗展開するとすれば、味を均一化しなければいけないし、大量にルーを生産しなければいけないので、なお大変です。(その辺りのクリアしてるのが、CoCo壱番屋なのですが、あそこもトッピングしたら高いですよね。)

 

 小規模のカレーやなどでは、やっぱり、カレールーが減ってしまうんでしょうね。

 

 余談ですが、高いカレー屋に入るとアラジンの魔法のランプのような容器にカレーが入って出てきます。(ソースポットやグレービーボートという名前だそうです。知らなかった)あれに入ってるカレーも少ないですよね。

 

結論

 分かりきったことですが、ライスよりもルーの方が高いので、ルーが必然的に少なくなるということです。

 

 しかしながら、顧客満足度という観点から考えるといかがなものかと思いませんか。

 

 多少原価率が上がっても、顧客満足度を上げるためにカレーのルーは潤沢にかけた方がいいと思うんですよね。スパイスの配合を工夫したり、材料を工夫したりってのも大事なのでしょうけれど、ルーを潤沢に掛けるのが1番お客さんにアピールしやすいと思うんですがね。


 やはりカレーライスにおけるカレーとルーの黄金比は6:4だと思いませんか。