相続後に発見された財産はどうする?

相続手続きの後に発見された財産はどうするのでしょうか?

相続手続きを行った後で財産が発見されるということもあり得ます。弁護士や税理士などに依頼をしていたといっても、それらの専門家に伝えた事実は依頼者が知っている事実のみですから、依頼者も知らない財産が発見された場合には専門家も知らないことになります。(もちろん、財産の漏れが無いようにチェックをしますが限界はありますので…)

 

相続の手続きを行った後から財産が発見された場合、手続きとして考えられるのは①分割協議②相続税の申告となります。

 

①分割協議とは、亡くなった方の財産を誰がどれだけ取得するのか話し合いで決めることですが、話し合いの結果を記した書類を分割協議書といいます。

 

分割協議書は名義変更の手続きなどで使用しますので、キッチリと作成しなければなりません。

 

さて、新しく財産が発見された場合においても以前に作成された分割協議書は有効です。従って、新しく(後から)発見された財産について誰が取得するのか決めれば良いわけです。

 

ただ、後から財産が発見された場合のことを考えて、分割協議書に「新たに発見された財産は〇〇が取得するものとする」といった旨の一文を記載しておけば、新たな分割協議書を作成する必要はありません。

 

②の相続税の申告についてですが、勿論財産が増えれば、課税される金額(課税価格)が増えれるため税金は増えます。

 

税金が増えた場合には、不足部分の税金を追加で支払うこととなります。不足分の税金を支払う手続きを「修正申告」といいますが、修正申告をしなければ税務署側が税金を「更正」して定めることになります。

 

相続税で注意したいのは、追加で財産が見つかった場合において、追加で財産を取得した人のみならず、他の相続人等も追加の税負担が生じる場合があり得ます。後々のトラブルの元にならないように、全ての相続人等がこのことを理解しておきたいところです。