相続は唐突に発生しますから万全の準備をしてってことはなかなか無いですが、相続手続きを依頼する場合どこに頼むのがいいのでしょうか?
依頼のポイントは「税金がかかるか?」、「揉めてるか?」
インターネットで相続って検索しますとほんとにたくさんの業者が出てきて「◯◯相続センター」だとかよくわからないものから(失礼^^;)、弁護士さんとか税理士さんとかのホームページに行き当たります。
大抵の人は、「相続が起こったら何をしたらいいのかわからない」のにかかわらず、「どこに頼んだらいいのか」よくわからない状態に陥ってしまいます。
相続手続きは、簡単に言いますと①死んだ人の財産などを把握して②誰がどの財産をどのくらい取得するのか決めて③税金が必要なら税金の計算をし、④取得した財産の名義を変更する というのが概要です。
ここでネックになるのが、「税金がかかるのか?」と「揉めてるか?」です。
揉めてるとすべての手続が滞ってしまいます。法律的な紛争を解決できるのは弁護士ですから、このような場合には弁護士に相談するべきでしょう。揉め事を収めなくては、税金の計算も名義の変更もありえませんので。
揉めてないケースですと…
税金がかかるorかかるかどうか微妙という場合は税理士です。
税金が明らかにかからないケースですと、司法書士です。
相続手続きの中には国家資格を保有していないと出来ない手続や事務がありますので、弁護士・税理士・司法書士あたりが中心となってきます。(ちなみに行政書士などは独占業務でないので依頼した場合にも税金関係は税理士に別途依頼する事になります。その分だけ割高になったり、手間が増えたりとなりますのでそれだったら最初から弁護士・税理士・司法書士に行くべきでしょうね)
誰でもいいってわけでもなく
弁護士・税理士・司法書士だったら誰でもいいかというとそうでもありません。
よく出る例えですが、お医者様にも専門があるようにこれらの専門家にも得意分野があります。目が悪いのに整形外科にいきなり行くというようなことは普通しないでしょう。
相続も同じです。
依頼する際には相続を専門分野にしているかは確認したいところですね。
デカイ所が良い?
勘違いしやすいところですが、こういった専門家の世界では大抵が数名規模の事務所です。(税理士で言えば5人未満の事務所が全体の95%、一人というのも珍しくありません)
卑近な例で恐縮ですが、ラーメン屋で例えると分かりやすいでしょうか。
人数が多い業者は(精鋭ぞろいの場合もありますが)、フランチャイズのラーメン屋さん。値段も味もサービスも一定の水準を満たしてます。作ってるのはベテランの場合もあるし、新人のバイトの場合もあるので多少の当たり外れもあります。
小規模な業者は、街の知る人ぞ知るってラーメン屋の場合もあるし鳴かず飛ばずの潰れかけのラーメン屋の場合もあります。潰れかけはまぁやめといたほうがいいとして、知る人ぞ知るってのはどこぞのすごい店で修行した腕の確かな大将が作ってるのでウマいのは間違いありません。(ただ、店構えが少し汚かったり立地が裏通りだったりしますが)
どちらも一長一短があります。
ひとつ言えるのは相続というのは人によってすべきことが全く違いますので、全てオーダーメイドになるんですね。だから、規模にこだわらずラーメン屋で言えば自分の舌にあった、相続で言えば自分の要求にあった業者(専門家)に依頼すべきでしょうね。