税務調査で持ってかれた「お土産」は経費にならない

事業を行っていると避けて通れない「税務調査」ですが、色々と誤解があるようで…

税務調査とは…

事業を行っていると公共のインフラやサービスを利用します。店をやっていれば仕入れた商品などは道路を通ってやってくるし、輸入品であれば空港や港(インフラ)を利用もします。

 

公共のサービスやインフラの利用料金として税金を支払っているわけです。

 

税金は役所などが計算するもの(固定資産税など)と自分で計算するもの(法人税とか所得税など)があり、自分で計算するものについては意図していなくても計算や根拠が間違っていたりする場合があるので、その確認に来るのが税務調査です。(まぁ、ほかにも税務調査の種類はありますが一般的なものです)

 

税務調査で、計算や根拠の間違いが発覚すると正しく税金を計算しなおして税金に支払い不足があれば追加で支払います。(これを「修正申告」といいます)

 

修正申告で支払ったお金は

修正申告で支払うのは、不足分の税金だけでなく正規の申告期限から遅れた期間分の利息や罰金なども含まれます。

 

税金の世界では、税金そのものを経費とすることは出来ません。たとえば、所得税を計算するのに同じく利益に課税をする住民税を経費に入れてしまうと、税金の一部を税金で負担するということになってしまうからです。

 

罰金関係も同じ考え方で、経費に入れてしまうと一部を税金で負担することになり、罰の効果が弱まってしまうので経費とは認められません。(法人の場合は損金といいますが、基本的には同じ意味です)

 

修正申告になると「不足の税金」や「罰金など」を支払うのですが、これらは経費にはならないので、会社でストックした利益などから支払うだけです。

 

おみやげは持たせない

税務調査の場面などでは、税務署側に税金や罰金を支払うことを「お土産」などと言ったりしますが、「お土産」は経費にもならない単なる利益の食いつぶしでしかありません。

 

一度おみやげを持たせてしまうと、また来ます。(言い方が悪いですが)

 

税務署側からすれば、修正申告したということは納税者側が間違えていたわけで、その間違いが改善されているかは確認しなければなりません。

 

経理業務、税務業務はガラス張りにして「無駄な」(おみやげとか)税金を支払わないことが、一番税金を安くする方法です。