経理業務は標準化しておくこと

経理業務は特定の誰かしか出来ないようにしておくととても困りますから、誰でもできるように誰がやっても同じになるように「標準化」しておくことが大事です。

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経理業務は「◯◯さんしか出来ない」は困る

経理業務は特定の人がすることが多いです。特定の人しかできないと色々と困ったことが起こります。

その人がやめるととたんに経理業務がストップしてしまう。

その人が何をやっているのかわからないので、不正の温床になる。

その人しか数字に関する細かなことがわからないので、必要以上にその人の発言力が増してしまう。

上記の例は極端ですが、◯◯さんしか出来ないということになるとその人の負担が大きくなってしまうので組織としても望ましいものではありません。

誰でもできるようにする=標準化

経理業務などを誰でもできるようにすることを、ここでは経理の標準化と呼ぶことにします。

何故経理の標準化が必要かというと、経理というのは自由なものだからです。経理、特に会計処理は会社の状態が最もよくあらわれる方法を取ればよいという考え方があるので、勘定科目や会計処理にある程度の「幅」が認められています。

「幅」が認められているがゆえに、経理担当者が変わるごとに勘定科目や処理が変わってしまったり、経理担当者の癖が出すぎて無駄が多かったり、内容が見えづらくなっていたりということが起こります。

担当者の癖が強くなりすぎると、他の人は理解できなかったり「間違った」処理をしてしまったりとなるので、「◯◯さんしかできない」という状況になってしまいます。

標準化=誰がやっても同じ

営業職などでは人によって仕事の進め方が違っても結果が出れば問題ないのでしょうけれど(限度はありますが)、経理の場合は人によってやり方が違うのは弊害が大きすぎます。

誰でもできるようにすることは、誰がやっても同じということでもあります。

Aさんが作った経理書類と、Bさんが作った経理書類が違うというのは良くないということです。

Aさんが作ろうが、Bさんが作ろうが、Cさんが作ろうが同じでないといけません。

経理経験のない人からすると、誰がやっても同じでないかと思われるかもしれませんが、先に述べたように経理には「幅」が認められているので誰がやっても同じにはなりません。強制力を持って同じにしない限りは。

「幅」を狭めておく

経理は会社の経営実態を最もよく表す方法を取ればよいのですが、会社によって状況は異なるため、経理処理には「幅」があります。

ですが、経理担当者が変わると処理も変わるということでは困ります。

経理については会社がルールを決めて「幅」を狭めておくことが重要です。

勘定科目の決め方や、経過勘定の設定、月次決算処理をどこまでの精度でやるのかといった会計的な部分だけでなく、業務の進め方とか、書類の書式だとかキッチリと決めておく。

キッチリと決めておく(「幅」を狭めておく)ことで誰がやっても同じ、誰でもできるということにつながります