使い古された言葉でもはや元ネタがなにかわかりませんが、「常識を疑え」という言葉があります。税務や会計、経理の世界でも思い込みに支配されていることはよくあります。
思い込みが無駄を生む
どのような世界でも古いしきたりや慣習から抜け出せないということはあります。もちろん、良いものは伝統として残していけばいいのですが、時代や状況に合わせて柔軟に取り組んでいくことも必要です。
経理の世界でも様々な思い込みがあるようです。
一番多いのが、細かく精密にやればやるほど良いという思い込みです。
しかし、細かく精密にやろうと思うと幾らでもできるのが経理の世界なので、語弊を恐れずに言うと程々にしておくべきだろうと思います。
慣れたやり方が一番良い
「慣れたやり方が一番良い」という考え方もある種の思い込みです。
経理の世界に長くいればいるほどミスを嫌います。
しかし、ミスは必ず出ます。人が経理をやる以上、ミスは避けられません。
ミスを必要以上に怖がるので、慣れたやり方に固執してしまうという場面をよく見かけます。
ただ、慣れたやり方でもミスするときはします。
これも語弊を恐れずに言うと、ミスは仕方ないと割り切って、致命的なミスでなければ良しとするくらいの気構えのほうが良いと思います。(致命的なミスはやらかさないようにチェック体制などは必要ですが)
慣れたやり方でやるのもいいですが、非効率なのであれば改めたほうがいいでしょう。
思い込みが会社を悪くする
会社がなにか新しい試みをしようとしたときに、経理部が反対してポシャるということがあります。経理部に限らず、会社の管理部門といいましょうか。
そういった人たちが反対する理由って様々ですが、突き詰めていけば、今までのやり方に固執して時間がないからできない、お金がないからできない…というふうになります。
ただ、はたから見ればそこまで精密に(悪く言えばどうでもいいことまで細かく)作業していれば時間も金もかかるだろって見えるわけです。
でも当人は全く気づかず、むしろいい事してる、メチャクチャ頑張ってるみたいな認識なんですよね。
いま、当然のごとくやっている仕事も本当に必要なのか無駄がないのか、悪い意味の思い込みにとらわれていないかって振り返ってみるのも悪くないかもしれません。