老後が不安なら「簿記」の勉強を

老後が不安なので、貯蓄を増やそうと節約を試みたり、投資を始めたり、はたまたアパート経営を始めたりと…さまざまなことを試そうとしますが、まずはお金がどのように流れているのかをしっかり把握するために簿記の勉強をしたほうが良いのではないでしょうか。

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何もわからないから不安

税理士として様々な人の不安を見てきたところ、共通しているのは「何もわからない」から不安ということです。

初めて税務申告ををするにあたって、どのくらいの税金がかかるのか?罰金は?…など不安が尽きないのもですが、金額がある程度わかれば(金額が痛いかどうかは別として)不安は薄れます。

金額がわからないと「払えなかったらどうしよう」とか不安が不安を呼んで、気分が沈んでいきます。

金額がわかってしまえば、腹をくくって払うしかないし、逆に言えばそれ以上は払わなくても良い。

人は「何もわからない」ということに対して極度に不安になりやすいのでしょう。

お金の流れを知るには

よく言われることですが、「お金には色がない」です。

色がついていないので、手元にあるお金が使って良いのか悪いのか判断が付きません。利益として自由に使って良いお金かもしれないし、何らかの支払いのためのお金かもしれない。

実際には、それらが混じっていますし、お金は川の流れのように流れていきます。

手元に入ってくるお金もあれば、出ていくお金もあるので、手元にあるお金は変動していきます。

お金の流れを知れるためには、それにふさわしい方法論を勉強するしかありません。つまり「簿記」です。

簿記はお金の流れを知る唯一の方法

簿記と聞くと、経理の人など特定の職種や業務の人が勉強をすべきものと誤解をしている人が多くいます。

しかしながら、簿記はお金の流れを知る唯一の方法であり、お金のことについて知りたいならば、どんなひとでも勉強をしなければならないものです。

日本では、源泉徴収制度や年末調整制度などが充実をしているため、いわゆるサラリーマンはお金の流れを知らなくても問題がないことも多かったのですが、いまやサラリーマンであったとしても、給料以外のさまざまなお金に関する活動に携わることがあるので(投資や副業など)、実はますます簿記の重要度は増しています。

簿記は、お金の流れを記録し集計するシステムなのですが、時代の流れとともにお金の流れ方は変わってきています。

それにつれて、簿記も進化していますので、簿記を勉強することは最新のお金の流れを知ることにもつながります。