会計ソフトに入力したら…元帳でチェック(中)

会計ソフトにデータ入力をしたら、元帳でチェックした方が正確性が高まっていいですよというお話の続きです。

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会計ソフトに入力しっぱなしでは正確性が心もとないので、チェックしておきましょうという話ですが、具体的にどの辺りをチェックするのか確認してみます。

主要な科目は残高を合わせる

 これは元帳でやらなくてもいいのですが、「現金」「普通預金」「当座預金」といった科目は、手元現金や通帳、当座預金照合表などと残高を合わせておきましょう。残高が合っていないと、入力漏れや2重計上になっている恐れがあります。

「売掛金」「買掛金」などは、増減表などを作成して管理している場合には、増減表の残高と合わせておきましょう。(増減表などを作成していないときは、会計ソフトに補助科目などを作って管理するのもいいです)(余談:増減表を作成していれば、必然的に「売上」「仕入」の金額も合わせることができます)

毎月計上すべきものが計上されているか?

 水道光熱費、通信費、家賃、リース料など毎月計上される性格のものが、きちんと計上されているか確認してみましょう。

摘要を入力する際に、例えば電気代であれば「関西電力 電気代 3月分」というように「◯月分」を入力しておくと、元帳でチェックするときに漏れがないか、2重に計上されていないかが確認できます。

また、口座振替でなく、現金で支払っているような場合には「支払い忘れ」を防ぐことにもなります。(なるべく口座振替にした方がいいですが…)

元帳でチェックすることによって、科目間違いを防ぐこともできます。電気代を「水道光熱費」でなく「旅費交通費」に計上していても、現金や預金残高は合っていることがあります。

そのような科目間違いも、元帳でチェックすれば、明らかにおかしな科目に計上されてしますので、比較的発見が容易です。

消費税の区分をそろえる

 元帳でチェックする際に確認したい事項として、消費税の区分があります。

しかしながら、消費税の区分はなかなかに難しいものです。取引をみて、即座に消費税の区分(課税・非課税・不課税など)が分かる人は少ないです。そこまでの知識をつける必要もないかと思います。(課税区分を覚えるのは負担も大きいです)

ですから簡便的に、前月以前の取引と比べてみて、明らかに違うところだけ修正しておけばよいでしょう。(最近の会計ソフトは進んでいるので、デフォルトである程度消費税区分を判断してくれますが、細かなところは税理士に判断してもらった方が無難でしょう)

消費税を現時点で、どのくらい支払わなければならないかは「仮受消費税等−仮払消費税等(中間消費税等があるときはこれも控除します)」で求められます。

しかし、月々の処理をデタラメにやっていると、支払うべき消費税額が分からなくなってしまいます。

いずれも少しの手間で、正確性が随分と変わってきます。会計データを経営に生かしていくためにも、頑張ってみてください。