仕事上の必要から従業員に資格を取らせることもあるかと思います。基本は従業員などの給与して取り扱いますが、一定の場合には給与としないこともできます。
従業員に資格を取らせるための支出
従業員に資格を取らせるための支出を会社が負担した場合には、原則的にはその従業員に対する給与として取り扱います。給与となれば、源泉税を徴収する必要があります。
しかし、会社の業務に直接必要な知識や技能を習得させるための学費、研修会や講習会の費用、講義の授業料であれば給与とはなりません。
この場合には、研修費や教育訓練費あるいは福利厚生費などの科目で処理すれば良いでしょう。(源泉税の徴収も不要です)
会社の業務に直接必要か
給与として取り扱われないようにするためには、会社の業務に直接必要な技能や知識でないといけません。配送業をやっていて自動車免許がどうしても必要だとか、飲食店をやっていてどうしても調理師免許が必要だとかです。
会社の業務に直接必要と認められない場合、先ほどの例ですと運送業でも運転をしない内勤の社員とか、飲食店でも調理をしない社員に対する支出は認められませんので、給与となってしまいます。
社長本人や社長の子供などは?
社長本人や社長の子供なども場合も、会社の業務に直接必要などの要件を満たせば給与とはなりません。
注意点としては、資格を取らせる対象者の選別です。複数人の対象者がいた場合に、特定の者に対してのみ優遇して資格を取らせたりしていると給与として課税される可能性が高いです。
給与として取り扱われる場合、役員報酬は定期同額でないといけませんので、これらの支出は経費になりません。
特に社長本人や社長の子供などであれば調査の際に突っ込まれる可能性大ですので、対象者の選別方法などをキッチリとルールとして決めておくべきでしょう。