よく開業本等を読むと、最初は「個人事業」で小さくはじめて大きくなったら「法人」に変えるというのを見かけますが、いきなり「法人」を設立しても良いと思います。
事業をはじめる場合には2通りの方法があって①個人事業②法人のいずれかを選択することになります。
(参考)法人と個人事業の比較
①個人事業の方が簡単にはじめられて、事務処理も簡単なのですが②法人の方が、設立は手間がかかり事務処理も面倒ですが、社会的信用は大きく節税策のとれる幅も広いといったメリットもあります。
大抵の開業本等を見ると、まずは①個人事業で小さくはじめて軌道に乗ったら②法人に変えるという方法を推奨しています。
実際その考え方は間違いではないと思いますが、先日知り合いの経営者の方とお話ししていて「いきなり法人設立」するのもアリかなと思いました。
法人であることによる社会的信用力は大きいと感じます。
たとえば、初対面の人と名刺交換をしてその名刺に「株式会社〇〇 代表取締役 名前」と書いてるのと、たんに個人事業主なので「屋号〇〇 名前」と書いているのでは受ける印象は大きく違いますよね。
また、法人を運営していることで覚悟を持って事業を行っているとも解釈出来ます。
もちろん、法人だからといって個人と覚悟が違うとか一概には言えないのですが、あくまでパッと見(概観上)の問題として法人の方がしっかりとした印象があるのは間違いないでしょう。
法人にすると個人事業よりも、固定的な支出が増えたり(例:個人では赤字だと原則、税金は不要だけれど法人の場合には約7万円が必要になる等)、事務処理の手間も増えたり(例:法人税の申告書は個人の所得税よりも複雑)と運営上は負担も増えてめんどくさくなります。
個人と法人の違いをあげると枚挙にいとまがありませんが、とにかく法人の方が金銭的にも事務的にも負担が大きくなるというのは間違いありません。
その分だけ責任も増えますが、責任が増えた分だけ社会的信用力も増す、と言えます。
法人の維持コストが先ほどの税金7万円だとして、月に直せば6,000円弱で信用を買えるわけです。(もちろん、それ以外の負担もありますが)
事業をはじめるにあたって、相当の覚悟と確信があるならば個人事業から始めるよりも、法人からはじめることによる社会的信用力を活かす方が良いかもしれませんね。