元入金って?

 個人事業独特の科目として、「元入金」という科目があります。要は、個人事業の元手という意味なのですが、理解がしづらいようです。

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元入金とは?

 元入金とは個人事業独特の科目で、法人で言うところの資本金に似た科目です。要は、個人事業に関わる元手だと考えられます。

 

 少し面倒なのは、個人事業の場合には元手からプライベートへお金の出し入れがあります。法人ではありません。

 

 ですから、個人事業にかかる元手とプライベートとのお金のやり取りが元入金に反映されてしまいます。(法人の場合には、資本金は増資等をしない限り基本的には変動しません)

 

 また、法人の場合には資本金の大きさで税金等に影響を及ぼしますが、個人事業の場合には元入金の大きさは特に何の影響もありません。

 

会計ソフトを使ったほうが無難

 元入金の求め方ですが、簿記の知識の無い方が元入金の金額の求め方を理解しようとするのは無理でしょう。まずは、簿記を勉強して下さい(笑)

 

 じゃあ、簿記の勉強をしないと決算書が作れないのかというとそういうわけでもなく、会計ソフトを使っていると自動的に集計してくれます。簿記が分からないという方は、会計ソフトを使ったほうが無難でしょうね。

 

 参考までに、元入金の求め方は次の通りです。

 

翌期の元入金=今期の元入金+青色申告特別控除前の所得+事業主借−事業主貸

 

 学習簿記では、事業主借・事業主貸という科目が殆ど出てきませんので、なかなか理解しづらいところです。

 

 期中ではプライベートへお金の出し入れをしても元入金は変動させず、事業主借・事業主貸で処理します。そして、期末の段階でプライベートへのお金の出し入れを精算し元入金へ充当するというわけです。期中での元入金の変動はありません。

 

 会計ソフト使ったほうが無難でしょ?(笑)

 

元入金は増えてるほうがいい?

 元入金の求め方の算式を見た通り、期首の元入金に利益(所得)を足してますから、大まかな傾向としては元入金は増えてるほうがいいです。(事業が堅調に推移してると増えていく傾向にありますが…)

 

 しかしながら、元入金にはプライベートとのお金のやり取りを精算した部分も反映されてしまいますから、必ずしも増えていくとは限りません。プライベートな支出が増えればそれだけ元入金が減っていきますので。

 

 結論から言えば、増えるにこしたことは無いけれど一概には言えない部分もある。といったところでしょうか。ただし、マイナス残高になるのはマズいです(笑)

 

 元入金がマイナス残高(単期でのマイナスという意味でなく、累積でマイナス残高という意味だとお考え下さい。)だと、事業にかかる元手を食いつぶしてる状態です。そのような状態は早めに改めないと、事業の継続が怪しくなってしまいますので。