粗利益・営業利益・経常利益の違いとは?初心者向けにわかりやすく解説

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 「粗利益」「営業利益」「経常利益」──いずれも会社のもうけを表す言葉ですが、それぞれ意味が異なり、混同して使うと判断を誤る原因になります。
本記事では、これら3つの利益について、定義・計算方法・違い・使い分け方をわかりやすく解説します。
財務諸表を読み取る力を身につけたい方、決算書の基礎を押さえたい方はぜひご覧ください。

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粗利益(売上総利益)とは?

損益計算書

 営業利益とはカンタンに言えば本業でどれだけ儲けたかを表す利益です。売上から売上原価を差引き(粗利益)、販売費及び一般管理費を差引いて求めます。粗利益は売上総利益といったりします。

 要は、

 売上高−売上原価=粗利益
 
 粗利益−販売費及び一般管理費=営業利益

 です。

 粗利益は、売上からそれを得るための仕入(売上原価)を差引いて求めますので、事業の構造としてどのくらい儲かるのかを表しています。

 たとえば、100円で買ってきた商品を200円で売ったのであれば、売上(200円)−売上原価(100円)=粗利益(100円)となります。

 つまりこの事業であれば、商品を1個売るごとに100円の粗利益が生み出されるという構造になっています。

営業利益

 そして、粗利益から売上を得るために必要な支出で仕入以外のもの(販売費及び一般管理費)を差引くと、営業活動(本業)により得られた利益である営業利益が求められます。

 先ほどの例ですと、商品を販売するのに店の家賃や光熱費やバイト代が50円かかったとすれば粗利益(100円)−販売費及び一般管理費(50円)=営業利益(50円)となります。

 この会社は、本業を通じて50円の利益を生み出したことになります。

経常利益

 経常利益とは、会社が正常に稼働していた場合の利益をいいます。

 もう少し分かりやすくいえば、

 営業利益→本業のもうけ

 経常利益→本業のもうけ+本業以外のもうけ

 ということです。

 商品販売業の本業は、商品を仕入れてきて販売することですが、それ以外にお金を貸していたり、株を買って運用していたり、自社ビルの一部を貸していたりすれば、これらは本業以外となります。

 また、銀行から融資を受けている場合に支払う利息は本業とは関係ありませんので、経常利益を計算するうえで差引きます。