採用活動にかかった費用の勘定科目は?

就職活動で着慣れないスーツを着ている学生さんなどをよく見かける季節になりました。さて、採用にかかる費用の勘定科目は何がいいのでしょうか?

毎年使っている科目があるとかであれば、継続じて使えばいいのでしょうが初めて雇うとかあるいは初めて大々的に採用活動をするとかだとちょっと困ってしまいます。経理実務上で勘定科目がわからなくなった時はこれ。

勘定科目逆引き辞典。

 

これにたいていの勘定科目は載ってます。辞典なので、机の横などにおいておき会計ソフトなどに入力をする際に必要に応じて確認するようの本でしょう。頭からおしりまで通読するような本ではありません。

 

結構使い勝手のいい勘定科目逆引き辞典なのですが、残念ながら「採用活動にかかる費用」にピタッと来る索引はありませんでした。(キーワード検索という便利なページがあって、キーワードに応じた勘定科目が網羅されています。ピタッとハマる科目があればとても便利です)

 

そんなときは基本ルールに立ち返って、一般的には勘定科目を決める際には金額が多額で別途勘定科目を設定して管理する必要があるものについては勘定科目を設定すればいいのです。

(参考)勘定科目の決め方 

 

採用にかかる費用が多額にのぼる場合には「採用費」などという勘定科目を設定して管理すればよいでしょう。(名前は管理する方がわかればなんでも構いません。消費税の課税区分によって科目の設定を分けるとさらに使いやすいです)それなりの規模の企業であれば、採用活動も大規模になりますのでこういった科目を設定する必要があるでしょうね。

 

中小企業の場合には、採用活動を大々的にやっていないことが多いので、独立した科目を設定せずにそれぞれの科目で処理してもいいでしょう。面接の際に交通費を渡したら「旅費交通費」(※)、求人の新聞広告などを出したのであれば「広告宣伝費」など、面接の際のお茶菓子などであれば「会議費」などでしょうか。

 

※中小企業では採用活動時に交通費を支給するところは稀なようです。逆に言えば、交通費を支給すれば志望者の心象は良くなるはずですから可能であれば支給を検討してもいいかもしれませんね。それなりの規模の採用をするのであればすべての志望者に交通費を支給するのは難しいので2時面接から支給するとか、実費or上限額を設定(たとえば1,000円とか)といったルール作りも必要です。また、経費(損金)とするための根拠として相手の名前と受領印のある領収書を貰っておくといいでしょう。

 

まとめ

採用活動にかかる費用

金額が大きいとき→採用費

そこまで重要性がないとき→旅費交通費、広告宣伝費、会議費など個別の内容に応じて使い分ける

経理実務上で勘定科目がわからなくなった時はこれ。