労働保険の年度更新は誰がやる?税理士・社労士・自社対応の線引きを解説

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6月ごろになると、労働保険の年度更新に関する緑色の封筒が届きます。

労働保険の年度更新は、前年4月から今年3月までの賃金を集計し、労働保険料を精算・申告する手続きです。

ただし、中小企業では「これは税理士がやるのか」「社労士に頼むべきなのか」「自社で対応するものなのか」が分かりにくいことがあります。

この記事では、労働保険の年度更新の基本と、税理士・社労士・自社対応の業務範囲、実務上準備しておきたい資料について整理します。

労働保険の年度更新とは

労災保険は、業務中や通勤中のけが・事故などに備える保険です。
雇用保険は、失業時の給付などに関係する保険です。

労働者を雇用している場合には、要件に応じて労災保険・雇用保険の手続が必要になります。

人を雇うと、怪我や事故のリスクは少なからず生じるため、人を雇っている会社は手続が必要となります。

前年4月〜今年3月までの給与データを準備したうえで、分類に従って集計したものが保険料の計算ベースとなります。

緑色の封筒が届いたら確認すること

「労働保険の年度更新」に関する封筒は、多くの場合「緑」(業種によっては違う色のことがあります)です。

6月〜7月にかけては、他の税務・労務関係の書類と混在しやすく、事務作業が増える時期のため、忘れないように、封筒が届いたら早めに中身を確認しておくことが大切です。

労働保険の年度更新は、「期限が7/10まで」ですが、給与データを集計したりと手間がかかることと、他の事務も増えるため、早め早めの対応が必要です。

年度更新で準備する資料

労働保険の年度更新では、前年4月から今年3月までの給与データを集計します。

実務上は、次のような資料を準備しておくと進めやすくなります。(一部の内容は重複します)

  • 前年4月から今年3月までの給与台帳や給与データ
  • 賃金集計表
  • 前年の労働保険年度更新申告書の控え
  • 前年に概算で納付した労働保険料の金額
  • 届いた緑色の封筒一式

特に、前年に概算で納付した保険料の金額は、今回の申告書で確認する必要があるため、封筒や前年の控えをなくさないようにしておきましょう。

税理士・社労士・自社対応の線引き

労働保険の年度更新は、税理士業務そのものではありません。
ただし、給与データを会計事務所が把握している場合には、実務上、税理士事務所や会計事務所がサポートしているケースもあります。

一方で、労働保険や社会保険の手続きは、本来的には社労士の専門領域です。
そのため、どこまで税理士事務所が対応するのかは、顧問契約の内容や事務所の方針によって異なります。

顧問契約に含まれていない場合、封筒を税理士事務所へ渡しただけでは手続きが進まないことがあります。誰が対応するのかを、早めに確認しておきましょう。

顧問契約に含まれるかは事前に確認する

一般的には、税理士業務でないため顧問契約の範囲には含まれていないことが多いと感じます。

決算のみの契約の場合も、「労働保険の年度更新」は「決算」とは別の手続きであるため、通常は含まれません。

自社でやるとなっても、給与データが揃っていれば、厚生労働省がサポートのためのExcelシートを公表しているので、それに従って集計と入力をすれば、(従業員規模にもよりますが)そこまで手間はかからず仕上がります。

概算支払の保険料を確認するために、「緑色の封筒」は紛失しないように気をつけましょう。

まとめ

労働保険の年度更新は、毎年6月ごろに届く緑色の封筒をきっかけに対応する手続きです。

前年4月から今年3月までの賃金を集計し、労働保険料を精算・申告します。

税理士業務そのものではないため、税理士事務所が対応するかどうかは契約内容や事務所の方針によって異なります。

封筒を受け取ったら、誰が対応するのかを確認し、給与データや前年の申告書控え、概算保険料の金額を早めに準備しておくことが大切です。

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この記事を書いた人
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税理士・佐野匡司
大阪の小さな事務所を運営する現役税理士。
官報合格(試験合格)+実務経験15年以上。
中小企業オーナーや資産形成を志す個人(特に共働き夫婦・パワーカップル)に向けて、
「リスクを抑えたお金の戦略」を発信中。

保険・投資・不動産などの販売とは無縁の独立系の立場から、
中立的で実務に根ざした情報をお届けします。

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