小規模な事業での創業時の経理システム導入

創業時に会計(経理)システムをどのように導入するかは悩ましいところです。

創業初期の経理どうする…とりあえず自分でやらないと仕方ない
小規模な事業を始めた方が、「経理システムをどのように導入したらよいか?」という質問をたまに受けます。頻繁には受けません(笑)人間の面白いところで、はじめに経理をしっかりやっておこうという人と決算になってから慌てる人のどちらかのパターンです。

経理システムをどのようにするかは、業態や事業の規模によっても異なるので一概にこうすれば間違いないということはありません。例えば、現金商売で比較的小学の売上がたくさん出てくるような業態(小売、飲食、理美容etc)であれば間違いなくレジシステムを導入したほうが良いです。

伝票を手集計している人も実は結構います。Airレジなどのシステムを上手く組み込めば、伝票を手集計する必要はないのですが、以前勤めていた会社で「税理士に指導された」とかで大変な思いをしている人を見たこともあります。

集計などの単純作業は人がやるとミスも出るし疲れますので、なるべく機械やソフトに任せるべきでしょう。同じ理屈で、経理を紙ベースでやらなければならないこともありませんので、会計ソフトなどを使いながらデータを取っていけば良いです。

会計ソフトの導入にあたっては、誰が会計ソフトの入力をするのかがポイントになりやすいです。基本的には事業主本人がやるのが望ましい(支払いなどの内容は事業主本人が一番わかっている)のですが、忙しいとかパソコンが苦手だとかで本人が出来ない場合もあります。配偶者などに頼めるのでしたら頼んでも良いでしょう。兄弟・友達などに頼むとこれまた大変です。(横領などの問題が生じることもあります。意外とよくあります。)

会計ソフトの使い方をどうやって覚えるんだという問題があります。まあ、独学でやるわけなんですが。(税理士などが指導してくれるサービスもあります。また、税理士会などが実施している記帳指導というサービスもあります。当たり外れがひどいですが)

多少のコストは覚悟で丸投げ…ただし業者はよく選びましょう 
その場合、外注を考えるのも一つの手段です。 何でも独りでできるわけではないので、会計事務所や記帳サービスの会社に丸投げするわけです。

丸投げのメリットは、経理の煩雑さから開放されて事業に集中できることです。一方のデメリットは、データを握られてしまうので業者を変えようと思っても難しいとか経理事務がブラックボックス化されてしまい何をやっているのか(極端に言えばどのくらい使える金があるのか正確にわからない)というものがあります。

丸投げをする際には、信頼できる業者に頼むというのが大前提でしょう。(やすい業者では海外に委託したり、素人に処理をさせていたりするのでリスクがデカイです。金額だけで丸投げする業者を選んで税務調査などでガッツリやられたという話はよく聞きます。信頼できる税理士であればリスクが小さくなるだけでなく、節税や資金繰り・事業主の資産形成についてのアドバイスにも乗ってくれます)

規模が大きくなると話はまた違ってくるんだけど…
事業を始めたばかりの時の経理の対処法としては、
①会計ソフトやクラウドサービスなどを活用しつつ事業主本人がやる
⇒本人が無理ならば配偶者(兄弟や友達はやめておくのが無難)

②会計事務所へ丸投げする
⇒信頼できる業者に頼むのがポイント、安い報酬だと税務調査などで痛い目に遭う 

現実的にはこのどちらかだと思われます。創業初期から経理事務を行う事務員を雇うというのはなかなか難しいことが多いので。