申告書は分厚いほうがいい?

相続税の申告書などは分厚いほうがいいという考え方、税理士業界の迷信なのかホントの事なのかはわかりません。

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相続税の申告書は分厚いほうがいい論

税理士事務所によって違うんでしょうけど、一見するとよくわからないこだわりというものもあります。

代表格が、「相続税の申告書は分厚ければ分厚いほうが良い」というものです。

相続税の申告書と添付資料を合わせて、「縦に立つ」ぐらいの分厚さがいい。

相続税の場合、事細かに調べなければならないことも多くありますので、あらゆる添付資料をつけていけばそれなりの分厚さにはなります。

分厚さ=仕事量。

税理士の仕事、とくに相続税関係は何をやっているのかが伝わりにくい側面が大きいので、分厚さでアピール(クライアント側からすると安心)するというのも必要かもしれません。

税金ゼロなら頼まなければよかった

相続税の申告では、たまに言われる(らしい)この言葉。(幸いにして、私は開業してからは聞いたことがありませんが)

税額が結果としてゼロになったので、ついつい口をついてしまうのでしょう。

ただ、相続税関係は「申告をする」ことで税額がゼロになったり減少したりするのであって、何もしなければ(期限がすぎれば)それなりの税金を支払わなければなりません。

「分厚いほうがいい論」は、そういった人への牽制なのかもしれませんね。

相続税の申告などは、自分ですると税理士報酬はかからないけれどリスクや手間・心理的な負担は格段に増します。無駄ではないと思います。

ホントは中身の分厚さが大事だけれど

税理士が作る相続税の申告書や、相続手続きをサポートするサービスはリスクや手間・心理的な負担(もちろん金銭的な負担も)を軽減するものだとすると、

ホントは見た目の分厚さよりも中身の分厚さ(クオンティティーではなくクオリティー)が大事なのでしょうけれど。

クオリティーはなかなか一見しただけではわかりませんから、分厚さも必要なのかもしれません。

法人税などは電子申告になり、紙媒体は減りつつありますが、相続税は電子申告できませんので、まだまだ「分厚いほうがいい論」は廃れることがないのかもしれません。

あ、ちなみに私の作る申告書は見た目よりも中身が分厚い筋肉質なものを作ってます(笑)