税理士であれ、医師であれ、教師であれ、センセイと呼ばれるような職業は、「説明すること」が生業のひとつです。
説明は丁寧にしすぎるとクドくてかえってわかりづらいですが、かといって過度に単純化しすぎると誤解を招くことも多いです。
センセイとは情報量が違うので
センセイと呼ばれる職業は、なんらかの専門家であり、物事を説明することを少なからず生業にしています。
なぜセンセイと呼ばれるかといえば、(バカにしているときもありますが)持っている情報量がケタ違いで、その情報量や経験・高度な知見に基づき、適切な判断や対処法を提供するから、敬意を払ってセンセイと呼ばれるわけです。
説明は難しい
能力(知識量など)が対等なもの同士であれば、説明は極めて楽ですが、そうでない場合の説明は非常に難しい。
丁寧に説明しすぎると、かえってクドくて趣旨がボヤけてしまうし、過度に単純化すると誤解の余地を多く孕んでしまいます。
メリットを強調し過ぎて過度に楽観的に見せてもダメだし、デメリットを強調し過ぎて過度に悲観的に見せてもダメです。相手の理解力や状況に合わせてバランス良く説明しなければなりません。
相手の顔が見えないと
説明はバランスが大事なのですが、バランスを取るうえで相手の能力や性格などが分からないとうまく伝わりません。
小学生相手の説明と、高校生相手の説明は異なるのと同じ理屈です。
相手のことがわからないと、どうしても丁寧さが過ぎて冗長になっているのは否めない。
やり過ぎると
売ることだけにしか興味のないセールスマンにありがちなのが、過度にメリットのみを強調する話し方です。
セールスマンは、売ることが至上命題ですからその好悪はさておき、説明を生業とする人間がこれを意図的にやり過ぎると、問題です。
持っている情報量や経験に差がありますから、やり過ぎると「騙す」一歩手前までいってしまいます。
「キチンと」説明を聞かない側が悪いという考え方もありますが、両者の情報量が大きく違うならば、あまりにも利己的に誘導するような説明をするのはまずいでしょう。(世の中にははびこってますが…)
ネットでよくみるが
ネットでは見出しで釣るという行為がよく見られますが、同様にやり過ぎると「騙す」一歩手前までいってしまいます。
普通に考えれば、わかりそうなものなのですが、メリットや強みばかりを強調するのは、その裏返しがあるということなのです。
世の中、そうそううまい話ばかりではないはずです。「釣られない」ように気をつけなければなりません。