来店型ビジネスの場合、お客さんが来なくて暇なときがあります。そんなときも、基本的には開けるのが正解です。
来店型ビジネスの落とし穴
飲食店、理美容室、習い事教室、アパレル、小売店…など、お客さんにお店に来てもらって商売になる、というような業態は、「来店型ビジネス」です。
基本が「待ち」の商売なので、お客さんにいかに来てもらうかを工夫しなければならず、店の状況によって方法論は異なりますから、経営者が常に試行錯誤しなければなりません。
このビジネスの落とし穴は、いくつかありますが、大きなものの一つは、「ヒマなときに閉めたくなる」というものです。
ヒマを作らない
来店型ビジネスは、基本が「待ち」のビジネスですから、お客さんが来ない時は、ヒマです。
もちろん、ヒマができないように販促の仕掛けを色々と試さなければならないですし、ちょっと失敗したからといって諦めたら、ビジネスなどできませんが、とくに来店型はその比重が大きいです。
とにかく、「お客さんに来てもらう」工夫をしなければならない、つまりヒマを作らないわけです。
立地が悪いからと、手をこまねいている経営者の方もいますが、それを跳ね返すような販促の工夫をしている会社も数多くあります。
とにかく、販促の工夫をして、試行錯誤して、ヒマを作らないことです。
ヒマになると閉めたくなる
経験が浅い経営者だと、販促もろくにせず、ホントに「待って」いるだけ。
待っているだけだと、ヒマでヒマで仕方なくなって、お金が減っていくだけだから、臨時休業したくなる。
つまり、閉めたくなります。
これが大きな落とし穴です。
本人は、開けていても水道光熱費やら経費がかかるだけだから閉めた方がいい、という尤もらしい理屈で、臨時休業するわけです。
ヒマでも開けるのが正解
ヒマだから臨時休業するというのは、(もちろん大恐慌下というような外部環境がどう考えても悪い時は仕方がないときもありますが)間違いです。
お客さんからすると、せっかく来店したのにしまっていたとしたら…
「あそこは、閉まってるかもしれないから行かないでおこう」となって、ドンドン足が遠のきます。(もっと悪い言い方をすれば、テキトーに閉めるような店だから、商品もテキトーに作っているのだろうと、合理的に想像します。)
店を開けておけば、経費が垂れ流されているだけのように見えますが、「開けている」ということが、宣伝や信用になっているのです。
ヒマだから、経費を垂れ流すだけだからと臨時休業するのは、そのような観点からやってはいけない。
そして、ヒマがシンドいというのを身をもって骨身に染みて苦しまなければいけません。
ヒマのシンドさが嫌だから、必死になって販促を考える。
でも、倒産のシンドさはその比ではありません。ヒマだからと、臨時休業していると高確率で倒産、路頭に迷います。
臨時休業が許されるのは「看板」が確立してから
全ての臨時休業が悪いわけではありません。
従業員研修や、過重労働になっているのを改める、設備の点検など良い臨時休業もあります。
ただ、店を始めて数年程度で「看板」が確立してないのに、店を臨時休業するのはよくないわけです。
そこを履き違えて、先達の社長さんたちが休んでるから、自分も休もうなどと考えると痛い目に遭います。
プロ野球で例えるなら、実績のあるレギュラー選手はキャンプ中もスロー調整が許されますし怪我しないこと優先ですが、実績のない若手は試合に出続けてとにかくアピールしないといけません。
試合に出してもらえないんだったら、ひたすら練習。練習の姿勢でもアピール。
そして、チャンスをもらう。
2軍の選手が何もしなければ、その行末は戦力外通告です。