毎月発生する経費などを銀行口座から自動で引き落とす、自動引落を導入しないのは経理的には大きなデメリットです。
取引の足跡を残す必要性
会社の活動が活動をする中で、「お金の動きを伴うもの」を取引といいますが、その足跡(痕跡・証拠)を残すことは経理的にはとても重要です。
足跡とは、後から客観的に検証可能な証拠ということですが、一般的には預金通帳を介しておくということです。
お金の動きの後を追うことができないと、取引が有ったのか無かったのかも不明ですし、金額もわかりませんから、取引の足跡を残す必要性がわかります。
足跡がないデメリット
取引の足跡がないと、それらの取引を捕捉できませんから、売上や経費が漏れてしまう可能性が高まります。
売上は自社が請求書を発行する場合は漏れを防げるでしょうが、経費の場合は少々厄介です。
通帳を介さず、さらに領収書などを紛失してしまったら…、取引を証明することができません。
支払先に領収書などを再発行してもらう手もありますが、取引があったこと自体を失念すると…、経費の漏れが発生します。
自動引落のメリット
例えば電気代を自動引落にしておらず、領収書も紛失してしまったら、お金を払っているにも関わらず、取引があったことを客観的に証明できませんから、経費が漏れ、税金が増えてしまいます。
自動引落にしておけば、そういった経費が漏れるリスクは避けられます。
支払いのためにコンビニや銀行に行かなくて良いというのは副次的なメリットで、経理的には漏れが防げるというのが最も重要なのです。
資金の増減把握にも
経費の漏れを防ぐ以外にも、資金繰りを考える上でも自動引落の方が優れています。
資金繰りを考えるうえで、一定時点でのキャッシュ(現金預金)がどのくらいあるのかを見る方法が知られています。
例えば支払いが終わる月末だとかに毎月、通帳の残高を確認すればキャッシュが増えているのか減っているのかがわかります。
定点観測するのが大事なのですが、経費の支払いが漏れていると、定点観測の意味がありませんから、自動引落で経費を補足する必要性が高いのが分かります。
自動引落とせず、経費が漏れているような会社では、お金がなかなか貯まりません。
お金を払っているにもかかわらず、経費にならないから税金は損しますので、当然です。
お金を貯めたい、経理の透明性高めたい、無駄な税金を払いたくない…など誰もが考えることですが、自動引落していないならば絵に描いた餅でしょう。