領収書など帳簿書類の保存期間と方法

会社は取引を行うと、それらを記録した帳簿と、取引に関連して作成したり受け取ったりした書類を保存しておかなければなりません。

帳簿

会社は取引を行うと、それらの内容を記録した帳簿を備え付けておかなければなりません。

「帳簿」の例としては、総勘定元帳(元帳)、仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳、仕入帳などが挙げられます。

最近ではパソコン会計が主流のため、パソコン上でソフトに取引データを入力すれば、これらの帳簿は半自動的に出来上がるため、意識することは少ないでしょう。

会社の人が目にするとすれば、決算に際して、税理士事務所から「総勘定元帳」などが納品されるときだと思われます。

総勘定元帳は、会社の一年間の取引を種類ごと(勘定科目ごと)に並べた帳簿のことです。

書類

書類は、取引に伴って作成したり、受け取ったりするものです。

「書類」の例として最も代表的なものは領収書ですが、それ以外にも棚卸表、貸借対照表、損益計算書、請求書、契約書、などが挙げられます。

貸借対照表や損益計算書は、決算にあたって作成する書類で有名です。

請求書や領収書などは、取引のもっともベースになる証拠で、「原始証憑(げんししょうひょう)」などと言ったりします。

保存期間は10年

経営者の方にとっては、決算に際して税理士から納品される決算書類関係や、その元となった請求書や領収書などをいつまで保管するのかが気になるところです。

業種業態によりますが、書類は特にかさばるので、1年分でダンボール箱いっぱいになったりすることもザラです。

保管が義務付けられていますから、処分するわけにもいかず、場所も取るので悩みのタネです。

保管期間は10年です。

税務調査などで遡る限度は7年程度なことと、かつては7年とされていたのですが、欠損金を繰り越す場合10年となる(赤字を繰り越すことが出来る制度)ので、10年保管することになります。

1年分でダンボール箱1箱とすると10箱…

紙媒体以外でも可だが

帳簿書類は原則は「紙」すなわちペーパーでの保管となりますが、

事前に税務署に許可を得ていればマイクロフィルムや電磁的記録(サーバーやメディア)、あるいはスキャンデータ(書類のみ)でも可とされています。

ただ、現実問題として領収書をスキャンするというのは結構めんどくさい(昔に比べれば遥かに早く効率的になったとはいえ)ので、紙媒体での保存が一般的に思います。(紙で残すのは、税務調査のためという側面もあるようです。)

紙媒体だと保管場所も取りますし、廃棄の際も面倒です。

機密書類を廃棄してくれるサービスがありますが、そういったものを利用されている方が多い印象です。(そのままゴミ箱というのは抵抗がありますし、シュレッダーにかけるにしろ量が多いので、機密書類廃棄サービスが使い勝手が良いのでしょう)

消費税の仕入税額控除

消費税の課税事業者が仕入税額控除の適用を受ける場合には、帳簿及び請求書等を7年間保存しなければなりません。

(法人税の欠損金を繰り越すため10年間保存していれば問題は無いわけですが)

消費税は、お客さんに物を売ったときに預かった消費税と、自社がものを買ったりしたときに仮払った消費税の差額を納めるのが原則ですが、その仮払った消費税を差し引く制度が仕入税額控除です。

つまり、ちょっと極端なことをいうと、領収書などがなければ仮払った消費税を差し引くことが出来ないので、収めなければならない消費税が増えてしまう(損をする)ことになります。

保存してない場合のペナルティは?

青色申告の要件として、「帳簿書類の備え付け」というのがありますので、最悪の場合は青色申告の承認を取り消される恐れがあります。

青色申告を取り消されると、様々な特典(欠損金の繰越控除、特別償却など)を受けられなくなります。

また、先に述べたように、消費税の仕入税額控除も帳簿等を保存していることが適用条件になりますので、仕入税額控除が受けられなくなることもあり得ます。

証拠書類がないということは、取引があったことを立証できないので、経費が認められないなど、税務調査の際にも不利になることもあります。

重要書類は永久保存

保存期間が定められている書類等であっても、会社を運営していく上で重要な書類(例えば…定款、登記関連書類、免許許可関連の書類、不動産の関連書類、その他の重要な契約書、届出書など)については永久保存します。

うっかり永久保存の書類などを破棄しないように気をつけましょう。