個人事業を開業すると、色々な支出があります。これらの支出については、事業に関わるものと、事業に関係ないものとに区別しておきましょう。
税金の計算をするうえで
個人事業を始めると、ついてまわるのが税金の話です。個人事業主が納める税金として主なものは所得税と消費税になりますが、ここでは所得税に見ていきます。所得税は、簡単にいえば利益に対して課税される税金です。
「収入−経費=利益」の利益に対して税金がかかります。この経費の部分なんですが、全ての支出が認められるわけではなくて、事業に関わるものだけが経費として認められます。
なので、個人のプライベートな支出に関しては「家事費」といって経費にはなりません。
家事関連費
そうすると問題になってくるのが、経費なのか家事費なのかが曖昧な支出です。これを「家事関連費」といいます。たとえば、自宅兼事務所の場合、家賃・減価償却費・固定資産税・水道光熱費などです。
このようなものは、原則は経費に入れてはいけないのですが、「経費」の部分と「家事費」の部分が厳密に区分されていれば、「経費」に相当する部分だけは経費に入れていいことになっています。
そうすると、事業に関係ある部分の「経費」と事業に関係のない・プライベートな部分の支出である「家事費」をしっかり分けておけば、税金が助かるわけです。
区分の仕方
例えば、自宅兼事務所に関わる支出であれば、面積案分や使用度の割合などの合理的な案分基準を使って経費と家事費に案分します。水道光熱費関係も、使用時間や使用割合などから案分します。
書類などから支出が明らかに区分できる場合は(保険料など)、書類などに基づいて案分します。要はざっくりと分けるのではなく、根拠に基づいて分ければよいわけです。
まとめ
事業に関わるのか、プライベートなのか曖昧な支出は、厳密に事業に関わるものと事業に関係ないもので分ける。そのうち、事業に関わるものだけが、税金を計算するうえで、収入金額から引くことが出来る。