書評 そのまま使える経理&会計のためのExcel入門

経理事務に携わったり会計事務所に勤めていると、数字を集計したり分析したりしなければいけません。そんなときに、「もっとExcel使えたらなー」と思いませんか?

そのまま使える 経理&会計のためのExcel入門

いつまでも集計用紙に鉛筆書きだとしんどいので…

 税理士になる前に、いくつかの会計事務所に勤務していたのですが、冗談抜きで集計用紙に鉛筆書きで数字を集計するような場面が幾度かありました。「無駄だなー」と思いつつも、事務所内って新しい集計方法とかを試せないような雰囲気があったりして、仕方なく手書きでやってました(笑)

 

だいたい、データを集計するときも元のデータは会計ソフトにあったりするんで、「二度手間やん!」みたいなことが多くなります。(そんな時は、せめてもの抵抗として、電卓を叩く手に恨み(笑)を込めて、パチパチと無駄に大きな音を立ててやります。疲れるだけなんですが…)

 

で、そういうことを繰り返してると、「もっと楽に作業できないかなー」と考えるわけです。(私が特別怠け者なわけではないと思いますが…)すると、「Excelで集計とか分析とかすれば良い」って考えます。

 

Excelで経理・会計をすれば楽なのは分かってるんだけど…

 Excelで経理・会計の業務のうちの集計や分析等をやれば、楽が出来そうだとは思いつくんですが、いざやってみるとどうすれば良いのか途方に暮れます。

 

そんなときにお世話になったのが、「そのまま使える経理&会計のためのExcel入門」です。(2010年8月が初版になっていますので、ちょっと前の本ですが、書店でも見かけるので売れてるんでしょう。)

 

Excelって、多くの人が何となく我流で出来るようになっていることが多いので、「実はこんな便利な機能がありましたー」ということがなかなかありません。きっちり身につけようと思ったらエラい人にマンツーマンで教えてもらうのがベストなんでしょうが、なかなか難しいのが現状です。

 

なので、専門書を読んで勉強するんですが、「ぶっちゃけ経理・会計以外の機能はいらん!」にもかかわらずいろんな知識がてんこもりなので、お腹いっぱいです。

 

有り難いことに、本書は経理・会計に特化したExcel本ですので、覚える関数等はそんなに多くはありません。

 

また、画像が多く掲載されていますので、手もとにパソコンが無い時でも、イメージが付きやすい親切なつくりです。

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気になるところに付箋貼ってたら、こんなことになってしまいました(笑)

 

一日5分でも作業時間が短縮できれば儲けもの

 本書は、基本的なExcelの機能やショートカットキーから、経理・会計業務でよくつかう関数、分析を楽にするグラフ、そして(私の苦手な)ピボットテーブルまでを紹介しています。

 

日頃の業務の中に、本書の知識を少しずつ取り込んでいくことで、経理・会計業務の効率化が進むんじゃないでしょうか。

 

大変卑近な例で申し訳ないのですが、ショートカットキーの「F2」。選択中のセルを編集状態にしてくれます。実は、本書を読むまで、マウスでセルを選択してました。

 

これだけでも、1〜数秒の短縮になります。こういった積み重ねが、効率化を進めて、時間を作り出すんでしょうね。

 

もっと、効率的に作業を進めることが出来るExcelの使い方が色々と載っています。経理・会計に携わる方でExcelを基礎から勉強したいという方には間違いなくオススメです。(続編とかも出してもらえませんかね)

 

ちなみに同著者で帳票類をまとめた書籍もあります。こちらは、テンプレート集みたいな感じです。