保証料は支払時の経費ではない

 信用保証協会経由で借入をした場合には、保証料を支払うことになりますが、保証料は全額を支払った期の経費にはできません。

信用保証協会

 信用保証協会とは、中小企業等が銀行から融資を受ける際に保証人にってくれる機関です。

 

 融資の返済が滞った場合には、信用保証協会が立替えて銀行に弁済してくれます。(これを代位弁済といいます)

 

 立替えているだけなので、会社は保証協会に借入金を返済しなければいけませんが、銀行からすればリスクが抑えられますので、信用保証協会を利用すると融資が受けやすくなります。(中小企業の場合には、銀行から直接借り入れるよりも保証協会経由のほうが借り入れやすいです)

 

 信用保証協会に保証人になってもらうために支払うのが、「保証料」です。

 

(参考)資金繰り 融資制度の概要

 

保証料は支払時の経費ではない

 信用保証協会に支払う「保証料」ですが、支払時の経費ではありません。保証料は、保証期間全体に効果を及ぼす支出ですので、保証期間等で按分計算が必要となります。

 

 「保証料」のうち、当期に対応する部分のみが当期の経費となります。

 

 期間按分の方法以外にも、期首と期末の繰上完済したと仮定した場合に返済を受ける保証料の額の差額をとる方法もあります。

 

 どちらにしろ、全額を当期の経費にするわけではありません。また、いずれの方法も継続適用しなければなりません。

 

会計処理

 会計処理としては、保証料を支払った際に「長期前払費用」などに計上しておき、経費となった部分を「保証料」などの科目に振替えていきます。