印鑑証明の費用処理は「支払手数料」?「租税公課」?勘定科目の選び方と注意点

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印鑑証明書の交付手数料は、「支払手数料」とするか「租税公課」とするか迷うことがあります。本記事では、法人税申告書(別表五(二))との整合性や分析面を踏まえ、「支払手数料」として処理する考え方を解説します。

印鑑証明とは

市町村・登記所に登録している印鑑が「実印であると証明する」書類のことを印鑑証明書といいます。

書類に実印だけ押してもほとんど効果が無く、印鑑証明書を添付することによって公に実印だと認められ効果が発揮されるます。これは「自分だけのハンコです」と公的に証明してもらう制度で、不動産登記や商業登記、自動車の登録や名義変更等色々な場面で使います。

印鑑証明の費用処理:仕訳と勘定科目

印鑑証明書の交付手数料は、「支払手数料」あるいは「租税公課」などで処理されることが多いようです。

個人的な意見としては、租税公課は税的な性格のものだけを集計しておいたほうが、法人税申告書などを作成しやすく、管理もしやすいので、「支払手数料」のほうが好ましいと考えます。(もちろん、様々な意見や事情がありますから、あくまで参考として)

なお、行政サービス手数料ですので消費税区分は「非課税」となりますから、そこさえ抑えておけば大きな問題にはならないでしょう。

租税公課と支払手数料の違い

似たような科目なので、参考として整理しておくと次のようになります。

租税公課税金関係を支払った場合の勘定科目。
代表例は、「印紙税」「固定資産税」「自動車税」「重量税」など
支払手数料専門機関や行政などへ支払った「手数料」を表す勘定科目。
代表例は、専門家への手数料や振込手数料、行政関係の手数料など。

ワンポイント

社会保険料の支払を租税公課とする誤解が多いですが、社会保険料は「法定福利費」で処理することが一般的です。

理由としては、後述の「租税公課にするデメリット」でも触れていますが、租税公課は法人税法の別表と成功させるほうが理解も管理もしやすいため、社会保険料は金額が高額になりやすく別科目で管理することが望ましい(人件費分析などの観点からも)というのが主な理由です。

租税公課にするデメリット

租税公課勘定は、法人税法の別表(別表五(二))と整合させたほうが良いという見解です。

損金となる税金は限定的なため、期によって大きく変動するものではありません。変動しやすいこうもくは、変動することの多い「支払手数料」として集計しておいたほうが分析上、わかりやすいです。

また、調査時にも疑念を抱かれにくいと思われます。

税理士登録時にも必要?ちょっとした裏話

税理士は、「税理士登録」が必要なのですが、その際に実務要件を証明するため、お世話になった(つまり勤務をしていた事務所の所長である)税理士に印鑑証明を貰う必要があります。

私も登録の際に、お世話になった税理士さんに印鑑証明を出していただきました。

この人は、きちんと実務経験を積んでましたよ、と証明していただくわけです。その証拠に印鑑証明をつけてもらう。

今はそんなことはないでしょうが、むかしは印鑑証明を出し渋る税理士もいたと聞きます。(根も葉もない噂話かもしれませんが)、興味があれば顧問税理士さんに聞いてみると面白いかもしれませんね。

まとめ:実務処理の注意点

一般的には支払手数料や租税公課で処理。分析に役立てたり、税務調査のリスクを少しでも減らしたいなら「支払手数料」推奨。

消費税が非課税取引となることに注意。