相続税を計算する上での農地や山林の評価方法について解説します。
農地や山林とは地目の一種です。地目とは土地の利用状況による分類のことで、農地とは耕作の用に供されている土地、山林とは耕作しないで竹木の生育する土地のことを言います。
以前に「宅地」の評価を見ましたが、同じ土地でも「地目」が違えば評価方法も異なります。(評価とは相続税がかかる値段を決めることです)
(参考)土地の相続税評価額を大まかに知る
農地の評価は以下のようになります。
農地の分類によって、評価方法が異なります。
倍率方式とは、「固定資産税評価額」に評価倍率を乗じて求めます。
農地の固定資産税評価額 × 倍率 = 評価額
市街地農地については「宅地基準方式」を採用する場合もあります。宅地基準方式とは、そののうちが宅地とした場合の価額から、農地を宅地に転用するための宅地造成費を差引いて評価額を求める方法です。
(宅地とした場合の1㎡あたりの価額 − 宅地造成費 )× 地積 = 評価額
また、市街地周辺農地は、その農地が市街地農地とした場合の評価額に80%を乗じて評価額を求めます。
山林の評価額は次の通りです。
山林は農地と異なり3種類に分類して評価をします。倍率方式、宅地比準方式の考え方は「農地」の場合と全く同じですが、山林には「市街地周辺山林」というものは存在しません。