「中古資産で節税」の注意点

「中古資産をうまく活用すると節税になる」ってのはよく聞かれる節税スキームですが、実際のところは月割り計算になるのでうまく考えなければいけません。

個人的には、中古資産を使用する節税策はあまり有効とは思えない面もあるので積極的にはお勧めしないのですが、それでも節税に熱心な方からは根強い支持があるようです。

 

(参考)中古資産を活用して節税 

 

よくあるのは4年落ちくらいの中古車を使用すれば定率法ならば100%償却出来るので、即時に費用化出来るって方法ですかね。

 

通常、資産を購入した場合にはその資産から生み出される収益との対応関係を重視して一発で費用化出来ずに減価償却という方法を通じて徐々に費用化していくのですが、中古資産の場合には費用化出来る期間が短くなります。費用化する期間が短くなれば経費が大きくなるので、節税に繋がるというわけです。

 

ただ、減価償却に関しては注意点がいくつかありまして、その中でも年の中途で使用をはじめた資産については使用時から減価償却をするというものがあります。つまり年の途中、例えば12月にものを買って使用をはじめた場合には12月からしか費用化出来ません。

 

(参考)減価償却のスタートは事業供用日 

 

要するに、決算ギリギリになって節税のために中古資産を購入してみても、経費に出来るのは使用をはじめた月からなので、残りについては翌期の費用になってしまうということです。付け焼き刃的な節税策はあまり有効では無く、かえって自分の首を絞めることもありますので専門家などとしっかりと相談した上で実行を検討された方が良いでしょう。