節税と脱税の違い〜最も有効な節税は

節税と脱税の違いについてです。

法律を犯して税金を減らすのが脱税

脱税は、節税と違ってルール(法律)を犯して、税金を減らす行為です。もちろん不法行為ですから、色々なペナルティがあります。

脱税を行うと、ごまかしていた税金を払わないといけませんし、それに加えてごまかしていた分の税金に対する利息分等を払わないといけません。さらに、犯罪ですから、最悪の場合には実刑を食らったり、あるいは罰金を払わなければなりません。

加えて、テレビ等でもよく見かけますが、脱税事件としてマスコミ等にも取り上げられたりすれば、社会的信用も失ってしまいます。

企業にとって、信用は何物にも代え難い財産ですから、信用を失って取引先をなくす、銀行から金を借りられなくなるといったことにもなりかねません。

ルールの中で税金を減らすのが節税

節税とは、ルール(法律)に反しない範囲で、通常だったらしないような処理をしたりして税金を合法的に減らす行為です。

節税は、別に悪いことをしている訳ではありませんので、むしろしっかり納税をしている訳ですから、何ら責められるものではありません。

脱税と節税の境界を見極める

とは言え、脱税と節税の境界はあいまいなものもあります。また、税制は年々改正されるため、過去には有効だった節税策も、歳月を経て、認められなくなったりもします。

しっかりとした節税をする為にも、「法律は犯してはいけない」といった意識を持って経営を行っていくというのが大切です。

無税にはできない

税金をゼロにする(無税)にはできません。

社会生活を営んでいく上でのコストが税金ですから、税金を払うのが嫌ならば社会生活をやめなければなりません。

確かに税は高く、払うのは嫌なものですが、ゼロにもできないのです。

また、会社が払う税金の最も大きなものは法人税ですが、これは儲けに対して課税されます。ですから、法人税をある程度払っていかないと会社にお金は貯まりません。

お金は会社にとっての血液のようなものですから、無いと潰れてしまいます。税を払わないとお金が貯まらない→お金がないと会社が潰れる→税金は払わないと仕方がない、ということです。

最も有効な節税は?

節税には様々な手法があります。

お金を使う節税もあれば、お金を使わない節税も、翌期以降に支払いを繰り延べているだけの節税など様々です。

具体的な節税は、別の機会に述べるとして、

少々逆説的な言い方ですが、最も効果的な節税は「無駄な税金」を払わないことです。

ここでいう「無駄な税金」とは、違反をした罰金などです。

税金は一定の期日までに支払わなければいけませんが、これが遅れてしまうと遅延した利息に相当する税金がかかります。

いわば支払いが遅れたことに対する罰金なわけですが、こういった罰金については税金のベースになる利益の計算上は経費となりません。

つまり、払い損です。(ペナルティの意味合いを薄めないためだと言われています)

税金を払わないということはできません。が、無駄な税金を払う必要もありません。

国の狗になれというわけではありませんが、払うべきものはしっかり払うというスタンスでやるほうが罰金的な税を払わないので、結局支払いが最も少なくなるという…少々逆説的ですが、天網恢恢疎にして漏らさずということでしょう。