相続税は基礎控除以下の場合、税金を支払う必要はありませんが、税務署から申告書用紙が送られてきた場合どうするのでしょうか?
相続税の申告書は税務署などで入手することが可能なのですが、大抵は税務署が気を利かせて(?)送ってきます。
税務署では所得税の申告(確定申告の際に、高額納税者は財産をどのくらい持っているのか記載した書類の提出をしなければなりませんので)の際に高額な納税者などをチェックしていて、相続税の申告が必要そうな人についてはある程度目星をつけているといわれています。
だから、とりあえず税金が出そうな人には申告書を送ってくれるんですが、相続税を計算してみたら基礎控除額以下だったので相続税がかからないため、申告が不要な場合どうすればいいのでしょうか?
このような場合には、申告書に「基礎控除以下のため申告不要」と記載して返送すれば問題ありません。
ただし、「小規模宅地の特例」や「配偶者の税額軽減」などのように「申告要件」のある規定の適用を受けている場合はこの限りでありません。
「申告要件」とは相続税の申告書を提出することを条件として優遇規定が受けられるというもので、たとえ「税額がゼロ」であっても申告書を作成し提出しなければならないのです。
相続税の申告期限は10ヶ月ですが、10ヶ月が過ぎてからだと有利な規定の適用を受けられないものもあります。(措置法70条とか、納税猶予とかetc)ですから、「税金出そうかどうか微妙だけど、どうせ申告したらゼロになるんでしょー」と放置しておくと面倒なことになることもあります。
相続などで取得した財産が明らかに基礎控除以下の場合には、「基礎控除以下のため申告不要」などと記載して返送するだけでいいのでしょうが、基礎控除を超えるかどうか微妙とか申告要件のある規定の適用を受けようと思っているなれば自分だけで判断せずに、税理士に相談(依頼)するのが無難でしょう。