簿記の初心者でも、一見してすぐ分かる科目もあれば、イメージの取りにくい科目もあります。個人的には、支払手数料って難しい気がしますね。
支払手数料とは…
支払手数料とは、勘定科目逆引き辞典によると、「金融機関や社外の専門家への手数料、不動産業者への仲介手数料などを計上する科目」だそうです。
あまり、日常生活で手数料というものをガンガン支払うことがないので、イメージがつきにくいのかもしれません。銀行などで支払ったり(勝手に取られてる感覚のほうが強いけど)する振込手数料とか振替手数料とかそういったもの(取立手数料、送金手数料、預金振替手数料etc名前は色々あります…)くらいしかパッと思いつきませんものね。
ちなみに、振込手数料って支払側か受取側のどっちが払うのか、その際の仕訳はどうするのかってのは、税理士としてよく聞かれることでもあります。普通は受取側負担なんですけどね^^;
(参考)振込手数料はどっち負担?
余談ですが、この処理に慣れていないと振込手数料の「消しこみ」を忘れた分だけ買掛金などが残ってしまったりするという面倒くさいことになります。支払管理の杜撰な会社や事業者にもありがちですけどね。
社外の専門家への手数料も
社外の専門家への手数料も支払手数料としますので、
税理士報酬、司法書士報酬、社会保険労務士報酬、弁護士報酬とかからコンサルタント報酬も支払手数料ということになります。
ちなみに、税理士報酬などを支払った際には源泉所得税を天引きしなければいけないのですが、純額のみで処理をしているというのをよく見かけるので注意が必要でしょう。
(参考)税理士報酬を払ったときの仕訳
これまた余談ですが、意外と復興特別所得税を知らない方が多くて、社外の専門家などへの支払いに関する源泉徴収は10%だと勘違いしている方もいます。
租税公課との混同も
間違いというほどのことでもないのでしょうが、支払手数料と租税公課をぐちゃぐちゃに処理する経理担当者もいます。租税公課ってのは、経費にできる税金です。
よくあるのが、司法書士さんへの報酬支払で登録免許税などとごっちゃになってたり。
いつも思うのですが、保険に加入すると保険会社から「仕訳はこうする」みたいな案内があるのですが、司法書士の報酬とか車検とかそういったのがありません。ああいった仕訳って、初心者は出来ないことが多いですから保険会社みたいに「仕訳はこうする」って案内を流してくれると親切なのかもしれませんね。