自分の給料から何が引かれているのかを知っておくことは、精神の安定を得るためにも重要です(笑)
給料から何が引かれているのか知らない人が多い
給料額には、税金や社会保険料などを差し引くまえの「額面」と、それらを差し引いたあとの「手取り」の金額があります。
通帳に振り込まれる金額は、手取りの金額なので手取り金額を意識する人が多く、何が差し引かれているかを知らない人も多いです。
差し引かれるものは、
・税金(所得税、住民税)
・社会保険料(健康保険、厚生年金、雇用保険)が主なものです。
会社によっては財形(一定の目的のための強制的な貯金)などをしていて、そういったものを差し引いている会社もあります。
税金
税金は所得税と住民税が差し引かれます。
所得税は、社会保険料を差し引いたあとの金額に対して課税されており、年のはじめなどに提出している「扶養控除等申告書」という書類に従って家族構成などを加味して金額が決まります。
所得税は、概算額(大まかな金額)で天引きしているだけなので、年の最後に「支払った保険料」などを考慮して、1/1〜12/31までの税金を計算し、払いすぎ若しくは足りない金額を「年末調整」で精算します。
所得税が、今現在の給料に対して書かているのに対して、住民税は前年分の給料に対してかかった金額を分割で支払っています。社会人1年目は手取りが多いのは、そのためです。
所得税は今の給料に対してかかっているので、変動がありますが、住民税は昨年の給料をもとに計算しているので、変動はありません。(端数処理の関係で初月のみ、端数を含めた金額のため金額が異なりますが基本的には変わりません)
住民税をもとに、行政サービスの料金(保育園とか学校関係など)が決まることがありますので、住民税がいくらぐらいかは把握しておくほうが良いでしょう。
社会保険料
病気や怪我をしたときに病院代が安くなる「健康保険」、老後働けなくなったときに給付を受ける「厚生年金」、失業したときのための「雇用保険」。
これらも給料から差し引かれています。
当道府県や加入している保険組合によってばらつきはありますが、健康保険が約10%、厚生年金が約18%ほどです。これらは労使折半なので本人の負担は健康保険と厚生年金を合わせて14%くらいです。(会社と本人で半々の負担)
雇用保険は業種によって異なりますが、本人の負担は0.4%前後。
ちなみに、労働中に災害にあったときの保証として労災保険がありますが、これは会社負担なので給料からは天引きされません。
社会保険料は、給料額ではなく社会保険料を計算するための給料「標準報酬月額」を決めて、これに先程の率を乗じます。
給料をごまかしたりして、社会保険の負担を逃れようとしてもマイナンバーで補足できるので、そういったズルいことは考えないようにしましょう(笑)
ただ、社会保険料は異常に高いとは思います。会社も同額負担しているので、人を雇うということはとても大変なことだと分かるかと思います。
普段は気にしないけれど
給料から差し引かれているものは普段気にしませんが、仕事をやめたり事業を始めたりするときには知らないと損することも多いです。
損をしないためには、もう少し突っ込んだ知識も必要になりますが、
最低限、給料から何が差し引かれていて、どのくらいの負担なのかは知っておかないといけません。
日本の税金や社会保険は、知らないと損をする制度ですので。(知らない人にただで、ああしろこうしろと教えてくれる人はいません。無論、税理士もお金を頂戴して税金の知識を売っております(笑))