辞める者は引き止めず

辞める人を引き止めると碌なことがありません。辞めたい人はやめさせましょう。

辞めるものは引き止めず

引き止める理由は…

従業員がやめたいと言ってきたとき、もちろん突然のことで戸惑いますが、そういった想定は常にしておかなければなりません。

引き止める理由としては「その人しかできない仕事である」だとか「人手不足で困る」といったものが多いです。

前者は後述するとして、人手不足で困るというのは本末転倒でしょう。

そもそも、人手不足で困るというのは荷重労働になっているわけですから、そのようた状態を解消しなければならないわけで、人手が足りないので仕事が回らないという状況を作り出さないことが大事でしょう。(残念ながらそういった会社はたくさんありますが)

その人しかできない仕事など無い

極論を言えば、その人にしかできない仕事というものは「組織」の中には存在しません。

組織以外のところでは、余人を持って代えがたいということはあります。芸術家、音楽家、作家、スポーツ選手、学者、あとは職人でしょうか。

一方、普通の会社組織においては「その人にしかできない仕事」は存在しません。

そのための組織ですし、「その人にしかできない」と思っているだけで変わりはナンボでもいます。

ただ、決算ぎりぎりになって経理担当者が辞めたとかになると時間的な問題が出ることはありますが。

事前に想定しておく

辞められると不味いなという時期はあります。

経理であれば、決算前などでしょう。

ただ、そういった時期でもやめることはあるでしょうし引き止めることはできません。また、経理担当者が、突然亡くなるということもあり得ます。(人の生死はいつも突然です)

ですから、面倒でもマニュアルなどを作っておき何をやっているのかわかるようにしておくべきでしょうし、経営者であるあなた自身が決算をしなくても、経理担当者が何をしているかは把握しておくべきです。

把握できていれば、やめるとなっても引き継いだり一部を外部に投げたりできますので。

無理に引き止めると

やめたいという人間を無理に引き止めるとお互いに不幸です。

不満があるから辞めたいのであって、それが解消されない限り不満を抱き続けるでしょう。

全く不満なく務めるという人間はいないですが、辞めようと決心したということは相当大きな不満です。

そういった不満は伝染しますし、お金で納得させたりしても増長し、社内の雰囲気が悪くなります。

辞めようという前に手を打たなければならなかったのであって、辞めようと決意した人間はもはややめさせるしか無く手遅れです。

経営とは仕組みづくり、組織づくり

経営とは、儲ける仕組みづくりです。

そして、儲ける仕組みを大掛かりでやる場合には組織を作ります。

仕組みや組織は一度作って終わりでなく、定期的にメンテナンスしなければなりません。

従業員が悩んでいそうだったら、食事に連れ出すなりして悩みを聞き出したり、悩みの解決策を一緒に考えてやったり。

従業員のやる気が出るように、自身の振る舞いも考えたり、給料なども含めた待遇も考え、仕事内容も考えたり。

組織づくりの中で、でもやっぱり合わないという人は必ず出てきますし、そうなった場合は割り切って辞めてもらう他ないです。