将来は商売を始めようと思っているけれど…、今は何の準備をしたら良いのだろう?というひとは通帳に自己資金を貯めた跡を残していくことをおすすめします。
今からできる起業準備
将来的に事業を始めようと思っている場合には、通帳に自己資金を貯めた跡を残していくのが良いです。
商売を始めるには元手が必要だから…という現実的な理由もさることながら、将来の起業に向かって少しづつでも貯めていくというのは様々な効果がああります。
やりくりの練習
事業を始めると、お金の話がついて回ります。
事業は良いときもあれば悪いときもかならずあるのですが、お金の管理ができている人は悪いときでも苦しさを相当緩和できます。
起業に向かっているさなか、限られた給料などの収入の中で一定の金額を毎月貯めていくことは、苦しさに耐えるというだけでなく、お金の「やりくり」も覚えます。
会社のお金の「やりくり」を資金繰りといいますが、起業前からミニマムな規模で練習しておくと実際のお金も貯まるし、やりくりをしたという経験も得られ一石二鳥です。
創業融資では自己資金が重要
事業を始めた当初にお金をかりることを「創業融資」といいます。
事業を行うためにはお金が必要ですが、自分が持っている元手だけでお金が足りない場合に銀行などの金融機関からお金を借りる(=融資)のです。
通常の融資は、会社の経営状況を決算書で確認をするので今までの経営の「実績」が重要視されるのですが、創業当初は当然のことながら実績がありません。
ですから、いわゆる普通の銀行からはお金をかりることができず、日本政策金融公庫という政府系の金融機関(政府系なので銀行の融資が難しいような案件でも対応してくれる)から融資を受けるというのが一般的です。
創業時の融資は実績がないので、事業計画という事業をどのように運営していってどのくらいの利益が出るのかという計画書が重要視されるのですが、それ以外にも自己資金も見られます。
「ここまで貯めたんだけど…、足らない分を協力して」のスタンス
商売を始めるにあたって、元手がないという人はいないかと思います。
その元手を自己資金というわけですが、自己資金をどのように調達しているかが結構重要だったりします。
子供の頃、ほしいオモチャがあったとして「ここまでは貯めたんだけど、足らない分助けて…」みたいなおねだりをした人もいらっしゃるのではないでしょうか。
自分で一切貯めずに全部払って…というのと比べると前者のほうが可愛げがあるし貸しやすい。(あざといと考えるか可愛げがあると考えるかは人それぞれかも知れません…笑)
商売を始めるにあたっての元手を、月々の給料からちょっとずつ貯めていったとあれば、計画的に努力できる人と見えるでしょう。
親からお金を融通してもらって作った300万円と、月々の給料からちょっとずつ貯めた300万円。金額や価値は同じでも、創業融資における「心象」は全く違うわけです。
貯めた跡をつけておく
起業すると良いときも悪いときもあります。
そんななかでも日々努力を積み重ねて、改善を重ねていく中で利益を上げていく。
起業する前に、月々の給料からちょっとずつ企業という夢のためにお金をためていく。その努力の跡を通帳にしっかりと残しておけば、創業時の融資の際にはきっちりと評価されます。
そのような努力を積み重ねられるのであれば、起業してもある程度の辛さには耐えられるはずです。
お金の使い方だけでなく、貯め方にも人間性が出ます。月々の給料からちょっとずつ企業の夢のためにお金をためていくというのは簡単だけれど大変なことなので、企業に興味のある人はまずはそこから始めてみてはいかがでしょう。