「隣の芝生は…」会社の内情はわからないもの

隣の芝生は青く見えるというとおり、他人の会社はよく見えるものですが、実情はわからないものです。

隣の芝生は青く見える

他人の会社はよく見えてしまいがちです。

近所にラーメン屋さんがあったとして、行列が見えれば(入ったことはなくても)儲かってるんだろうなと思う。

別の会社の友人はいい時計をしているので給料が高い(らしい)。

よくある話なのですが、物事は総合的に判断しないと誤ってしまいます。

行列ができているラーメン屋でも、原価率が高くて実際には利益が少ないということもよくありますし、別の会社の友人は給料は高くても、残業や接待が多くて実労働時間は意外と長い、とか。

人はついつい、見たい面だけを見てしまいがちなのです。

目に見えることはほんの一部

行列のできているラーメン屋でも原価率が高くて、利益が薄いなどというのは、よくある話です。もちろん、しっかり利益が出ている場合もあります。

利益が出ているかどうかは、行列からはわかりません。会社の決算書を入手して、よく読んでみない限りはわからないのです。

別の会社の友人についても、給料が高くても、残業代が高くついているだけで基本給は変わらないのかもしれません。これも給料明細やタイムカードなどを見て労働の実態を確かめてみないと、ホントのところはわかりません。

いい時計をしているのと、労働環境が恵まれているのかは別問題。

隣の芝生は青く見える場合が多いのですが、青く見える根拠は意外と薄弱です。

他社(他者)と比べるのはナンセンス

他社(他者)と比べたり、良い悪いを判断しようとしても、根拠となる情報が少なすぎて判断が付きません。

曖昧な根拠で考えても、誤った結論になりがちです。

要するに、他社(他者)と比べることはあまり意味がないのです。

会社の経営をする際に、当社と同業他社を比較するような分析がありますが、これもまた当てになりません。そもそも経理の方式が会社によって微妙に違いますし、あまりにも経理に無頓着な会社は業績を把握していません。

ごく限られたサンプルとの比較をして、自社が良いとか悪いとか考えてるのはナンセンスでしょう。むしろ、自分自身の過去とか未来と比較をしていくほうが生産的です。他者のことよりも、自分のことのほうがわかるので。

我々はついつい他者と比較して良いとか悪いとかを考えてしまいがちですが、他者のことを正確にわからないので、自分自身がどうなりたいのかどう変わってきたのかを考えていくほうが健全です。