二代目の社長が会社のことを知るには、お金の流れを見るのが手っ取り早いです。
会社の活動=お金の流れ
会社はお金を儲けるために活動をしているので、会社のお金の流れを知ればだいたい何をしているのかがわかります。
お金の流れを見る方法は、いくつかありますが、決算書を読むのが一番確実です。
会社は年に一度、その期間の利益を計算し、その過程でのお金の出入りを精査します。
ですので、決算書を見ればその一年間のお金の動き=会社の活動の成果がわかります。
問題は、決算書をどうやって読むかでしょう。
簿記の勉強をする
簿記の勉強をするというのが、もっとも確実です。
簿記というと、経理の職員が紙の帳簿をつけているイメージがあるかもしれませんが、実際はデータ集計の方法論です。
お金の動きと会社の儲けをリンクさせて計算するシステムですので、簿記がわかれば会社の活動がわかってきます。
ただ、簿記の勉強をするとなると少し気合を入れなければならないので、そこだけは覚悟する必要があるでしょう。
簿記の勉強ができなければ
決算書の見方を身につけるのには、簿記の勉強ができなければ絶望ということでもありません。
決算書に用いられている勘定科目と呼ばれる、取引を端的に表したラベルのようなものを会社に関係の深そうなものだけでも理解をしておけば、あとは過去の決算書と比較してみればいいのです。
細かな分析をしだすときりがないので、比較をするだけでも充分です。
主要な勘定科目はせいぜい10個くらいですから、それらの内容をしっておき、比較をしていけば、おおまかな会社の活動成果がつかめてきます。
日常の動きに落とし込むなら
決算書は、年単位で作成されるので、大きな動きを掴むのには有効ですが、日頃(言い換えれば日常の、マクロに対してミクロな)の動きを把握するには、出納帳と呼ばれる帳簿を見ます。
これは、現金や預金の動きを記す帳簿です。
帳簿と言っても先に触れたとおり、データの集合ですので紙媒体ではありません(近年はパソコンで会計するのが一般的)
出納帳には現金出納帳や預金出納帳があり、現金出納帳は現金の動きを表し、預金出納帳は預金の動きを表します。預金出納帳は、銀行別に作られるのが一般的なので通帳の動きと一致してきます。
ですから、出納帳を1ヶ月単位で、追いかけていけば日々の取引がどのようになされているのかが見えてきます。売上として回収される金額がいくらか、原材料の支払いはいくらか、家賃は、給料は…といったふうに。
なぜ1ヶ月単位で追いかけるかといいますと、一般的な会社は1ヶ月単位で同じような取引を繰り返すからです。給料も、家賃も、リース料も1ヶ月単位で払いますよね。
出納帳の見かた
日々の取引を出納帳で眺めていると、取引先や仕入先の名前も必然的に入ってきます。
出納帳は家計簿や通帳と同じ考え方で作られています。
お金が入ってきたのか、出ていったのか。取引先や取引の内容。日付。
通帳を見たことがない人はほとんどいないはずですから、通帳のお金の動き方を参考に、自身の会社の出納帳を眺めてみれば、いままで漠然としていた会社の姿が見えてくるはずです。
決算書翻訳サービス
手前味噌ですが、弊社では、決算書が見ずらい会社や経営者の方のために決算書翻訳(分析)サービスも行っています。
過去3期分の決算書類(総勘定元帳含む)を、お預かりして会社の状況をお伝えするというものです。
出納帳などを見てみたけれど、どうもウチの会社の決算書は見づらいという方はぜひご利用ください。