依頼する側から見ると、税理士あるいは税理士事務所ってどこに頼んでも同じに見えるから金額が安いほうがいい…みたいに考えがちですが、まったくそうではありません。
コモディティ化
一般の消費者から見て差がない状態をコモディティ化といわれますが、広い意味で税理士が提供するサービスもコモディティ化しています。
どの税理士も決算・申告といったサービスに差が無いように見えるからです。
実際には、程度の低い担当者が作ったと思われる申告書や、申告書は素晴らしくてもちょっとマナーが…という人も目にしたことはあります。
そもそも税理士事務所は独裁国家
税理士事務所は独裁国家です(笑)
税理士事務所に限らず、たいていの中小企業は程度の差こそあれ独裁国家ですが。
中小企業=社長と言われますが、中小企業では業務のスピード命ですので、社長がトップダウンで強烈なリーダーシップを取らないといけません。
強烈なリーダーシップは、言い換えれば独裁国家ということです。
合理的でないこだわりも
社長がトップダウンで強烈なリーダーシップをとるのは、機動的な意思決定が可能という点ではメリットです。
しかし、強烈なリーダーシップは半面、「こだわり」となって悪い面を覗かせることもあります。
軽いところでは、申告書の揃える向きやホチキスの位置が決まっていたり、
重いところだと、「女性社員は早めに来て掃除をしなければならない」とかいう封建的な会社もあると聞きました。
社内だけでのこだわりならまだマシですが、それがクライアントにまで及ぶこともよくあります。
当然サービスも異なる
こだわりがさまざまな面で顔を覗かせるのですから、サービスも異なりますし、料金も異なります。
税理士が来て、資料などの確認と打ち合わせをするところもあれば、事務員が来て、その場でデータの処理をするところもありますし、クライアントにある程度の処理は任せるとかも。
金額が違うからサービスが違うという面もありますし、こだわりがそれぞれあるからサービスが異なるという事情もあります。
税理士を頼むのに金額だけで判断している人が一定数いますが、どうなんでしょう。金額でしか判断できないのでしょうが、打ち合わせ時の雰囲気などからもわかるでしょうし、必要に応じてオーダーしてみてもいいかもしれません。(報酬で折り合いがつかなければ、報酬の変更なども当然出てくるでしょうが、そのほうが健全な気もします)