中小企業の退職金の相場ってどんなもんなんでしょうか?東京都産業労働局が出しているデータがありますので、参考までに見てみましょう。
退職金の相場のデータに関しては、東京都産業労働局がとっているデータ(平成24年版)がありますので、こちらを参考にしたいと思います。
退職金制度の有無
集計データによると、「退職金制度がある」企業は77.7%、「退職金制度がない」企業は21.1%。「退職金制度がある」企業のうち、「退職一時金制度のみ」が72.2%、「退職一時金と退職年金を併用」が23.7%です。
退職金の制度がある中小企業は8割弱ですが、残り2割の企業に勤めている従業員さんは老後の生活とかどのようにしてるんでしょうかね?上場企業なんかでは、退職金制度をヤメにして、賃金に上乗せするところもあるようですが、中小企業でそんなことしてるところは少ないでしょうし…
やはり、中退共などの制度に加入して退職金の準備を図るのが、従業員さんにとって優しいのかもしれません。
退職金の準備形態・算出方法
退職一時金制度での支払準備については、「社内準備」が67.9%で、次いで「中小企業退職金共済制度(中退共)」が46.8%(複数回答)。
また、退職一時金の算出方法は「退職金算定基礎額×支給率」が49.1%、次いで「勤務年数に応じた一定額」が21.1%です。
支給率の場合も一定額の場合も、会社の状況や経済状況に合わせて改定されたりしているようですが、不満の出にくい制度を構築したいですね。
退職金の相場
定年時点での退職金の相場を比較すると、高校卒で11,137千円、高専・短大卒で11,363千円、大学卒で12,244千円となっており、支給月数に換算すると高校卒が27.3月、高専・短大卒が26.7月、大学卒が24.4月となります。
学歴によって、差を付けるというのは上場企業でも中小企業でも変わらないようです。平均をとると、中小企業の退職金相場は11,581千円前後ということになります。
退職金の相場については、業種や規模などによっても異なることが多く、実態は掴みにくいかと思います。データにある程度のばらつきがあることも考慮して、参考にしていただければ幸いです。
(参考)中小企業の賃金・退職金事情(外部サイト)