「この業界はダメだ」に騙されない〜税理士業界はダメ?

「この業界はダメだ」と耳にすることはしばしばありますが、真に受けてはいけまけん。

「この業界はダメだ」?

税理士業界も「この業界はダメだ」と言われています。
AIに仕事を奪われるとか、試験に受からないとか、顧客となる中小企業が減ってるとか…
真に受けると、そうかダメなのかと思って思考停止、それまでですが、本当にそうかというと、そうでもありません。

税理士業がどんなことをしているか詳しく調べればわかりますが、AIにとって変わられる部分が過半ではないし、AIをうまく使いこなせれば、業務効率は上がるでしょう。
(そもそも税理士とAIは二者択一なものだと誰が決めたんでしょう。税理士がAIを利用して補完し合うこともあるでしょう。むしろ、税理士が何をしているのかがわかっていればそう考えるはずです…)
試験に受からないというのも、受からない人間が怨嗟を込めて言っている面もあり、受かっている人間も一定数いるのは官報を見れば明らかです。

仮に受かりにくい(そんなことはないですが)としても、反面、受かればチャンスも多いということです。
中小企業が減っているというのも、減っている要因を見れば、後継者不在などでの廃業が多いわけで、そこにビジネスチャンスがあるともいえます。

しかも、この業界はダメだという話は昔からある話で、ずっと言われ続けています。
それでも、残り続けているということは、社会の変革のスピードが速まっても、それに応じてなんとか生き残っているともいえますし、社会の変革の影響は限定的だともいえます。

他の業界でも

税理士業に限らず、ダメだと言われる業界は多いわけですが、「調べてみる」とそうでなかったり、オーバーに言われているという側面はよくあることです。
同じように、数十年前からダメだと言われていてもしぶとく生き残っているところもあります。
「この業界はダメだ」と他の人から言われて、諦めてやめていたら、実はそうでもなかったと知ったときどうするのでしょう?

「この業界はダメだ」という人は

「この業界はダメだ」という人はどんな人、あるいはどんな状況で言っているのかよく考えなず、そのまま受け取っても騙されます。

うまくいっていない人

「この業界」でうまくいっていない人は、「この業界はダメだ」というでしょう。少々辛辣にいうと、その人がダメだからダメに見えるのか、業界が悪いのか?
同業界の全員がダメではないわけですから、前者の側面が強いでしょう。
そんなネガティブな声に引きずられ、誤った判断をするのは勿体無いことです。

うまくいっている人でも「絶好調です」とはなかなか言わないでしょう。恨みや嫉妬を買うこともあるし、言っても何もメリットはありませんので。
いわば謙遜の可能性もあります。やはり真に受けても仕方ないと思われます。
ただ、このパターンは謙遜しているだけで、実際にはダメだと思っていないですから、話し方やこちらの態度次第では、本音を語ってくれるかもしれません。

よくわからないでテキトウに言ってる人

よく業界の内情がわかっていない外野が、浅薄な知識で「この業界はダメだ」というパターン。
意外と多いですし、一部メディアでも見かけます。
業界の内情や情勢といったものは、しっかりとしだ取材や、調べればある程度はわかることですが、めんどくさいのか、或いは結論ありきなのかで、「この業界はダメだ」と。

そのほうが都合がいい人

また、「この業界はダメだ」といった方が自分の商売に都合がいい人間もいて、それらは意図的にダメだといいます。
タチの悪いコンサルとか営業会社とかです。無責任な学者とかもこの類です。
この業界はダメだけど、ウチの言うとおりにすれば大丈夫だよ、と。
「この業界はダメだ」と煽るのが飯の種なわけです。

以上のように、意図して或いは知識が浅薄な故に、「この業界はダメだ」と言っている層が一定数います。
そういった人たちがいうことは、バイアスのかかった情報であることがほとんどですから、真に受けると判断を誤ることもあるし、致命傷になることもあるでしょう。