決算書類はどういった分類になっているのか

決算書類とひと口にいっても幾つかの書類がまとまっています。これらを理解するには、税金がどのように求められているのかを知ることに繋がります。

税金の仕組みを知る

会社にかかる税金は主なものは法人税等と消費税ですが、これらは会社の決算に基づいて計算されます。
会社は何年にもわたって続いていきますから、一定の期間に区切って利益を計算します。
この一定の期間ごと(通常は1年間)に利益を計算する作業を決算とよんでおり、その計算のための書類が決算書です。

決算書

決算書は会社の一定期間の利益などを計算するための書類ですが、いくつかの書類を総称して決算書といいます。
利益を計算する「損益計算書」だけでなく、お金などの資産や、借入金などの債務も同時に整理しなければ正しい利益が計算できませんから、それらの資産や債務を整理するのが「貸借対照表」で、この2つが決算書の中心です。
ただ、これらは企業の取引を集計するルール(すなわち簿記)における勘定科目でまとめられています。
勘定科目は、取引を端的に示すラベルのようなものですが、これだけだとその詳細がわからないため、補足的に補うための書類が注記表とよばれるものです。

税務申告書

決算書に同封されている税務申告書は、「法人税」「法人税県民税」「法人税市民税」「消費税」の申告書です。
細かな分類をすれば、もう少し細かな分類になりますが大まかにはこのような分類で良いでしょう。
決算書で求めた利益をベースに課税され、国に払うのが「法人税」、道府県に払うのが「法人県民税」、市町村に払うのが「法人市民税」です。
決算書で利益を求める過程で、消費税についての資料も整理されるため、同時に「消費税」の申告書も作成します。

税務申告書は初心者は一番わかりづらい書類ですから詳細に関しては、税理士に尋ねるのが良いでしょう。
最低限、どんな書類があるのかを知っておけば充分です。

勘定科目内訳明細書

決算書を補足する書類です。
決算書は外観性といってパッと見のわかりやすさを重視して作成していますので、細かな内容は不明になっています。
例えば、売掛金や未払金の「内訳」はどうなっているのか?のような、主要な科目についての「内訳」を示しているわけです。
勘定科目内訳明細書は、専門的な知識がなくともわかりますから、ざっと目を通せば会社のどのようなことを記しているのかがわかり、意外な気付きをもたらしてくれるでしょう。

法人事業概況説明書

いわゆる概況書という書類ですが、読んで字の如く、会社の「概況」をまとめた書類です。
見たとおりOCRになっているのは税務署が機械に読み取らせて、調査のためなど法人の概況データを整理しておくためです。
ということは、法人の大まかな姿がわかる書類とも言えるわけで、若干の会計の知識を要する箇所はあるにせよ、初心者が読んでもそれなりに掴みやすい内容が記載されています。
これもどんな書類で、どのような内容があるのか、っておくことがいざというときに役に立ちます。