資金繰り 運転資金とは

 資金繰りを考える上で重要なのが「運転資金」です。運転資金とは、売上債権(売掛金・受取手形)+棚卸資産(在庫)−仕入債務(買掛金・支払手形)で求めます。

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運転資金とは

 運転資金は、上記のように売上債権(売掛金・受取手形)+棚卸資産(在庫)−仕入債務(買掛金・支払手形)で求めます。簡単にいえば、回収中のお金から、支払を待ってもらってるお金を差引いて、短期的に会社が立替えなければならない金額を求めているわけです。

 

 上の図からも分かる通り、売上債権が少なければ会社が短期的に立替えるべき金額(運転資金)も減ります。小売業等の現金決済が中心の業態では、日銭が入ってくるので有利だといわれるのはこのためです。

 

事業を拡大すると運転資金も拡大

 事業を拡大すると、必要な運転資金も拡大しますので、手当が必要となります。例えば、運転資金が1,000万円で、月商が5,000万円の会社であれば運転資金÷月商=20%となります。すると、月々の売上が1,000万円増えると必要な運転資金は1,000万円×20%=200万円増えることになります。

 

 このように、運転資金と月商を比較することで、月々の売上が増えた場合に手当をすべき運転資金の額が明らかとなります。

 

運転資金の推移を把握

 運転資金がどのくらいなのかを常に意識していれば資金ショートの目をすぐに見つけることが出来ます。利益に連動してお金が増えていないと、運転資金が増大していると考えられますので「売上債権の回収が滞っていないか」「在庫が増えすぎていないか」といったことをチェックしなければなりません。

 

 資金ショートの芽を摘むためにも、自社の運転資金がどのくらいなのかは把握するようにしておきましょう。