税務申告書の紙は青じゃないとダメ?紙の色にまつわる誤解と実務のリアル

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電子申告が主流になった今でも、紙で申告書を提出する場面はゼロではありません。とくに申告期限が迫るなかで電子申告の準備が間に合わず、やむなく紙で提出するケースもあります。そんなとき「青い紙じゃないとダメなの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。この記事では、税務申告書の紙の色にまつわる誤解や実務上の実態、そして本当に大事なポイントについて解説します。

電子申告の普及と紙申告の現状

近年では電子申告が普及に伴い紙ベースで申告書を提出することはめっきりと減りました。(私も紙を提出することはしていません)ただ、電子申告の準備が間に合わなかったりトラブルがある場合には紙ベースで申告書を提出することもあり得ます。

法人税の申告書を見たことがある人ならわかると思いますが、一枚目の紙は「青色」をしています。青色申告を採用しているからですが、昔は申告の種類によって紙の色を分けていた名残なんだそうです。

個人はすでに青色の紙は使っていませんから、青色でなくても特に問題はないですが、法人は誤解を避けるためにも青色のほうが無難とは思われます。

税務署から送られてくる用紙と実務上の苦労

法人税の申告の時期になると、税務署から申告用紙が送ってきます。かつては、税務署から送られてきた紙を使って申告するほうがいろいろと都合がいいという話です。(たとえば調査が入りにくいとか…真偽不明ですが)

ですから、2000年代あたりまでの税理士事務所では紙ベースで申告書を提出する場合に、税務署から送付されてきた紙を使って提出しているところがほとんどでした。(電子申告の普及は2000年代後半から2010年代にかけてですので)

これが、それなりに大変で…
プリンタの印刷位置を調節して、税務署から送付されてきた用紙をセットして印刷するのですが、文字位置の調整がなかなかうまく行きません。

市販の「青い用紙」で提出しても問題ない?

これだけ苦労して打ち出した紙でも、出来上がりは汚い。税務署から送付される用紙はカーボンになっているので、折り曲げたり強く押したりすると「痕跡」が残ります。持ち運びの際などにどうしても「痕跡」が残ってしまうので、致し方ないのですが。

そんなわけで、印刷に失敗すると市販の青色の紙で印刷することになります。

極論すると、税務署に出す紙は市販でも可ということです。(税務署からしたら電子申告が一番いいですが)

クライアントさんにとっては、キレイな紙のほうが良いでしょうし。

古い業界ですので、そういった無駄なことばっかりしてるんですが勤務しているとどうしようもないです。

紙の色より大事なこととは?

税務署から送られてきた紙にするかとかはどうでもいいでしょう。

申告書の中身の数字を精査するとか、クライアントにわかりやすく説明するための資料に手間をかけるとかのほうがいいといます。

近年は電子申告の普及に伴い、税務署から用紙を送られてくることもなくなりましたから、紙で提出する場合には強制的に市販の青い紙ということになってしまいますし。

また、ユーザーフレンドリーということを考えると、税理士事務所からクライアントさんへ納品する申告書はPDFでも良いかと思います。

融資の際などは、PDFをアップするほうが便利ですが、紙だと自分でコピーないしスキャンしなければなりませんので。